記事の図解

まず結論

手数料を比べるときのポイントは3つです。

  • 何の取引が無料か:国内株、単元未満株、NISA、外国株では扱いが異なる
  • どんな条件が付くか:電子交付、コース選択、SOR、年齢、注文経路などを確認する
  • 売買手数料以外に何が残るか:信託報酬、為替コスト、スプレッド、信用金利などを含める

国内株のオンライン注文が0円でも、電話注文、地方市場、強制決済などは有料になる場合があります。「無料」の一語ではなく、どこまでが対象かを読む必要があります。

2026年9月時点の国内現物株式手数料

以下は2026年9月12日に各社公式ページで確認した、課税口座・オンライン注文の主な手数料です。NISA、電話注文、IFA経由、強制決済などは別条件になることがあります。

証券会社主な国内現物株式手数料(税込)0円の条件・主な例外
SBI証券0円インターネットコースで所定の電子交付設定が必要。一部取引は対象外
楽天証券0円ゼロコースを選び、SOR・Rクロスの利用に同意。かぶミニのリアルタイム取引はスプレッドあり
GMOクリック証券0円条件なし。電話注文は対象外
三菱UFJ eスマート証券0円SOR注文が必要。名証・福証・札証の上場株式、電話注文などは対象外
松井証券1日の約定代金合計50万円まで0円25歳以下はボックスレート無料。26歳以上は50万円超で1,100円から
マネックス証券1注文55~1,070円一日定額は約定代金合計100万円まで550円
DMM 株1注文55~880円1約定ごとに手数料が決まる
SBIネオトレード証券1注文50~880円定額プランは1日の約定代金合計100万円まで0円

この表だけでも、同じ「0円」に設定条件付き、注文方法の制限付き、取引額の上限付きが混在していることが分かります。最新条件は改定されることがあるため、実際の注文前には利用中のコースと注文画面の手数料表示まで見ると取り違えを防げます。

主要8社を商品別に比べたい場合は、ネット証券8社の国内株式手数料を比較|初心者はどこを選ぶべきかで整理しています。

手数料は「売買・保有・為替」に分ける

売買時にかかる費用

株式やETFでは取引手数料、単元未満株では手数料またはスプレッドが主な確認項目です。無料の対象が取引所取引だけなのか、PTSや電話注文にも及ぶのかで実際の負担は変わります。

投資信託には購入時手数料がない商品も多い一方、すべての費用が消えるわけではありません。目論見書の「手続・手数料等」で、購入時、保有中、換金時の費用を分けて読めます。

保有中にかかる費用

投資信託の信託報酬は、運用期間中に信託財産から間接的に支払われます。投資信託協会によると、受取先は運用会社だけでなく、販売会社と信託銀行も含まれ、配分は目論見書に記載されています。

たとえば残高100万円が1年間変わらないと単純化すると、年0.1%なら約1,000円、年1.0%なら約1万円です。実際の金額は基準価額や保有期間で動くため、この計算は比較の目安にすぎません。

信用取引では、売買手数料0円でも買方金利、貸株料、逆日歩、管理費、強制決済時の費用が残ります。建玉を持つ日数が長いほど、売買手数料より金利や貸株料の影響が大きくなる場面があります。

外貨取引にかかる費用

外国株や海外ETFでは、株式の取引手数料とは別に、円と外貨を交換するコストや現地費用が発生する場合があります。「米国株手数料0円」でも、為替取引まで無料とは限りません。

円貨決済と外貨決済で適用レートや交換回数が変わるため、買付時だけでなく売却後に円へ戻すところまで見ると比較しやすくなります。

NISAでも残るコストがある

金融庁のNISAは、口座内で得た売却益や配当・分配金を非課税にする制度です。非課税と取引手数料無料は別の仕組みで、後者の条件は金融機関や商品ごとに決まります。

また、NISA口座でも投資信託の信託報酬、単元未満株のスプレッド、外国資産の為替関連コストなどが残る場合があります。税制上の利点だけで「維持費も0円」と受け取らないことが大切です。

よくある見落とし

表示見落としやすい点
国内株式0円電子交付、SOR、対象市場、注文チャネルの条件
単元未満株0円売却手数料、リアルタイム取引のスプレッド
信用取引0円金利、貸株料、逆日歩、強制決済費用
投資信託の購入手数料0円信託報酬、信託財産留保額、その他の運用費用
外国株の売買手数料0円為替コスト、現地手数料

手数料の安さは比較材料の一つですが、取扱商品、注文方法、アプリ、入出金、サポートも使い勝手を左右します。価格変動による損失は手数料無料でもなくならないため、コスト削減と投資リスクは分けて考える必要があります。

まとめ

証券会社の手数料は、売買手数料だけではありません。初心者ほど、無料の条件、保有中の費用、為替や信用取引の周辺コストまで同じ画面で比べると判断しやすくなります。

2026年9月時点では国内株式の無料化が進んでいますが、設定や対象市場に例外があります。最終的な金額は、注文前に各社公式ページと契約締結前交付書面で確かめるのが安全です。

出典

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