決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 次期見通し | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,411.81億円 | 2,931.80億円 | 16.4%増 | 配当43円予定 | 完成工事が伸長 |
| 営業利益 | 163.06億円 | 88.38億円 | 84.5%増 | - | 採算改善が大きい |
| 経常利益 | 175.52億円 | 97.02億円 | 80.9%増 | - | 利益水準は回復 |
| 純利益 | 133.90億円 | 66.31億円 | 101.9%増 | - | 2倍超の増益 |
| 自己資本比率 | 35.9% | 前期37.1% | 1.2pt低下 | - | 財務はやや低下 |
工事進捗と採算改善が利益急増の主因である。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 建築受注高 | 3,275.91億円 | 前期比6.2%増 | 需要は堅調 |
| 土木受注高 | 1,051.36億円 | 前期比8.0%増 | 官公庁・民間とも増加 |
| 営業CF | 69.10億円 | 前期比減少 | 黒字は維持 |
利益は大きく回復したが、自己資本比率は低下している。
ポジティブ要因
建築・土木の両輪が改善
建築事業は売上高2,592.36億円、土木事業は743.50億円と増収で、セグメント利益も大きく伸びた。
完成工事採算が改善
売上増に加え、工事採算改善が利益拡大を押し上げた。
現金残高が増加
現金及び現金同等物は495.87億円まで増加し、資金繰り余力は増した。
リスク要因
自己資本比率は低下
自己資本比率は35.9%へ低下した。負債の増加ペースが資産増を上回っている。
建設コスト上昇
中東情勢による原材料価格高騰や技能労働者不足、時間外労働規制の影響が懸念される。
建設業は外部環境に敏感
大型案件の進捗や資材価格次第で業績の振れが大きくなりやすい。
財務安全性
総資産は3,108.49億円、純資産は1,126.76億円である。営業CFは黒字だが、短期借入の増加などで負債も増えている。直ちに危険水準ではないが、利益成長と財務改善の両立が課題になる。
業界動向との関連
国内建設投資は底堅く、民間設備投資も旺盛である。一方、原材料高や人材不足は業界全体の利益率を左右する。東急建設は足元で追い風を取り込めているが、外部条件の影響は引き続き大きい。
株価への示唆
利益倍増は評価されやすいが、建設株は受注残だけでなく採算維持が重要である。工事採算の改善が続く場合は見直し余地がある一方、資材高や人件費上昇が再び強まる場合は慎重な見方が残る。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
今期の総括
2026年3月期は、建築・土木ともに改善し、利益が大きく回復した。採算是正の成果が数字に表れた年度だった。
来期見通し
会社は建設投資の堅調継続を想定しつつ、協力会社との関係強化や人材・デジタル戦略を進める方針である。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は強めの中立である。利益回復は明確だが、建設コストと労働制約の不確実性が依然大きいからである。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月8日開示