決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期・前期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率・見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 149.03億円 | 147.25億円 | 1.2%増 | 152.00億円 | 98.0% |
| 営業利益 | 13.11億円 | 14.57億円 | 10.0%減 | 13.07億円 | 100.3% |
| 経常利益・税引前利益 | 13.84億円 | 15.02億円 | 7.8%減 | 13.47億円 | 102.7% |
| 純利益 | 11.86億円 | 10.47億円 | 13.3%増 | 9.23億円 | 128.5% |
| EPS | 482.51円 | - | - | 375.45円 | 株価試算の基礎 |
売上は微増、営業利益は減益というやや mixed な着地である。受注高は146.10億円、受注残高は33.64億円で、港湾分野を中心とした案件進捗が次期の焦点になる。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 売上高営業利益率 | 8.8% | 前年・前期比較 | 採算の方向性を確認 |
| 自己資本比率 | 77.0% | 前期末比較 | 財務余力の目安 |
| EPS | 482.51円 | 1株利益 | 配当・株価評価の基礎 |
| ROIC | 開示なし | 短信では直接開示なし | 追加資料で確認したい |
| PER想定 | 10.0-16.0倍 | 予想EPSまたは実績EPSを使用 | 市場データを使わない条件付き試算 |
数字から見ると、売上の伸びと利益率の方向が評価の中心である。営業利益と純利益の動きが異なる場合は、一時要因や営業外損益、税金費用の影響を分けて見る必要がある。
ポジティブ要因
売上高は増加
前期からの繰越案件が順調に進捗し、売上高は149.03億円となった。
純利益は増加
投資有価証券売却益209百万円の計上などにより、当期純利益は11.86億円と13.3%増となった。
会社計画・配当の確認材料
会社計画が開示されており、通期に向けた進捗を確認しやすい。配当方針も合わせて見ることで、利益成長と株主還元のバランスを評価できる。
リスク要因
営業・経常利益は減益
賃金相場上昇に伴う労務費増加が響き、営業利益は10.0%減、経常利益は7.8%減となった。
受注残は減少
受注残高は前事業年度末比2.92億円減の33.64億円で、次期の売上成長には新規受注の積み上げが必要である。
会社予想の前提
会社予想は現時点の前提に基づくものであり、需要、コスト、為替、金利、顧客投資動向によって変動する可能性がある。
財務安全性
総資産は121.68億円、純資産は93.65億円、自己資本比率は77.0%で、財務安全性は高い。営業CFは16.91億円の黒字で、期末現金同等物は48.40億円まで増加した。
| キャッシュフロー | 当期 | 前期 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 営業CF | 16.91億円 | 6.92億円 | 本業の資金創出力を確認 |
| 投資CF | 0.25億円 | -1.14億円 | 投資・売却要因を確認 |
| 財務CF | -7.92億円 | -5.90億円 | 配当・借入返済などを確認 |
業界動向との関連
同社は防食・防錆技術を軸に港湾、地中、陸上インフラ向け事業を展開する。インフラ維持更新需要は底堅い一方、公共・民間案件のタイミング、資材価格、労務費が利益率を左右する。業績は一定ではありません。
株価への示唆
株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。市場株価データは使わず、会社予想EPSまたは実績EPSにシナリオPERを掛けた条件付き試算とする。業績進捗と利益率が維持される場合は上位シナリオに近づく可能性がある一方、計画未達や利益率低下が見える場合は評価倍率が抑えられる可能性がある。
| シナリオ | 想定PER | 使用EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 10.0倍 | 375.45円 | 3,754円 |
| 中立 | 13.0倍 | 375.45円 | 4,881円 |
| 強気 | 16.0倍 | 375.45円 | 6,007円 |
今期の総括
2026年3月期は増収ながら営業・経常利益が減少した。最終利益は投資有価証券売却益で増加したため、本業の採算改善は次期以降の確認点である。
来期見通し
会社は2027年3月期通期で売上高152.00億円、営業利益13.07億円、経常利益13.47億円、純利益9.23億円を見込む。通期達成には、需要環境、価格転嫁、原材料費・人件費の抑制が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。高い自己資本比率と営業CFの黒字は安心材料だが、営業利益率低下と受注残減少を踏まえると、現時点では中立評価が妥当である。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」、ナカボーテック、2026年5月11日開示