決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 349.51億円 | 346.70億円 | +0.8% | 320億円 | 対象外 |
| 営業利益 | 47.59億円 | 39.32億円 | +21.0% | 28億円 | 対象外 |
| 経常利益 | 54.81億円 | 47.16億円 | +16.2% | 37億円 | 対象外 |
| 純利益 | 62.27億円 | 148.49億円 | -58.1% | 26億円 | 対象外 |
| EPS | 170.06円 | 372.25円 | -54.3% | 77.46円 | 対象外 |
通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は対象外としています。前年実績や増減率が本文から確認できない項目は、未記載として扱います。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -54.3% | 当期EPSと前年同期EPS | 純利益の反動減と合わせて確認します。 |
| ROE | 9.2% | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は13.6%、総資産経常利益率は4.6%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、特別損益や税効果を切り分けて評価できます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は47.59億円、前年比は+21.0%です。不動産事業の利益拡大が全体を支え、営業利益率も11.3%から13.6%へ改善しました。
売上規模の確認
売上高は349.51億円、前年比は+0.8%です。受注高は290.50億円、次期への繰越高は301.13億円で、鉄構建設事業の案件進捗と不動産事業の収益貢献を分けて見る必要があります。
財務基盤
自己資本比率は59.8%、純資産は741.85億円です。前期末の自己資本比率53.5%から改善しており、財務基盤は一定の厚みがあります。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは98.85億円です。営業利益を上回る営業CFが出ている点はポジティブですが、財務CFは-143.32億円となっており、株主還元や借入返済など資金配分の影響も確認が必要です。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高320億円、営業利益28億円です。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。鉄構建設事業の受注採算、工期、鋼材価格、人件費、不動産市況の変化には注意が必要です。
市場評価の変動可能性
株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。決算数値が改善しても、事前期待との差によって市場反応は変わる可能性があります。
財務安全性
財務安全性では、総資産1211.64億円、純資産741.85億円、自己資本比率59.8%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF98.85億円、投資CF27.81億円、財務CF-143.32億円、現金及び現金同等物の期末残高94.66億円です。
業界動向との関連
同社は鉄構建設事業と不動産事業を柱としています。鉄構建設では大型建築・構造物案件の受注採算、鋼材価格、労務費、工期が収益を左右します。不動産事業は当期利益を押し上げましたが、市況や売却タイミングに左右されやすく、毎期安定的に同じ利益が出るとは限りません。
株価への示唆
株価への示唆は条件付きで見る必要があります。鉄構建設事業の採算改善が続き、不動産事業の利益貢献も一定程度維持される場合は、評価の下支え要因になります。一方、2027年3月期は営業利益28億円、純利益26億円への減益予想であり、不動産利益の反動や受注採算悪化が見える場合は、評価が下振れる可能性があります。
今期の総括
今期は売上高349.51億円、営業利益47.59億円、経常利益54.81億円となり、本業ベースでは増益でした。一方、純利益は62.27億円と前年の148.49億円から大きく減少しています。純利益だけを見ると弱く見えますが、営業利益は増えており、前年の高い純利益水準からの反動を分けて確認する必要があります。
来期見通し
来期見通しでは、売上高320億円、営業利益28億円、経常利益37億円、純利益26億円、EPS77.46円が示されています。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。会社計画は減収減益であり、不動産事業の反動、鉄構建設事業の受注採算、鋼材価格、人件費が焦点になります。
総合判断
総合判断は中立である。判断の根拠は、営業利益が21.0%増となり営業利益率も改善した一方、純利益が58.1%減となり、来期会社予想も減収減益であるためです。次回は鉄構建設事業の受注採算、不動産事業の反動、営業CFの持続性を確認する局面です。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「令和8年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、巴、開示日: 2026-05-14