決算サマリー
| 項目 | 2026年4月期 | 2025年10月期 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 合計純資産 | 14,435百万円 | 13,248百万円 | ファンド規模は拡大しました。 |
| 主要投資資産 | 14,443百万円 | 13,584百万円 | 株式エクスポージャーが中心です。 |
| 現金・預金・その他の資産(負債控除後) | -8百万円 | -336百万円 | 負債控除後では小幅マイナスです。 |
| 100口当たり基準価額 | 279,749円 | 272,316円 | 前期末比で上昇しました。 |
| 1口当たり分配金 | 14.9円 | 13.9円 | 分配金は増加しました。 |
ETFの決算短信では、一般事業会社の売上高や営業利益よりも、基準価額、純資産、設定・解約、分配金、連動対象との関係を中心に確認します。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 期末発行済口数 | 5,160千口 | 前期末4,865千口 | 口数は増加しました。 |
| 設定口数 | 1,165千口 | 当期 | 資金流入の規模です。 |
| 解約口数 | 870千口 | 当期 | 設定が解約を上回りました。 |
| 営業収益合計 | 524百万円 | 前期2,418百万円 | 為替差損が収益を圧迫しました。 |
| 当期純利益 | 514百万円 | 前期2,409百万円 | 黒字ですが前期比では縮小しました。 |
連動対象はS&P500指数(配当込み、TTM、円建て、円ヘッジ)です。米国大型株へのエクスポージャーを、為替ヘッジ付きで取るETFとして見る必要があります。
ポジティブ要因
純資産と口数の増加
合計純資産は14,435百万円へ増加し、期末発行済口数も5,160千口へ増えました。設定が解約を上回っており、資金フローは比較的良好です。
基準価額の上昇
100口当たり基準価額は279,749円で、前期末の272,316円から上昇しました。米国株式の上昇を取り込んだ形です。
分配金の増加
1口当たり分配金は14.9円となり、前期の13.9円から増加しました。
リスク要因
為替ヘッジコストと為替差損
損益計算書では為替差損益が-918百万円でした。為替ヘッジありの商品でも、ヘッジコストや為替予約の評価はパフォーマンスに影響します。
米国株式市場の調整リスク
S&P500に連動するため、米国大型株のバリュエーション調整、金利上昇、景気減速、企業業績の下振れが基準価額のリスクになります。
ヘッジ付き商品の機会損失
円安局面では、為替ヘッジなしの商品に比べて円安メリットを取り込みにくくなります。投資目的に応じた使い分けが必要です。
財務安全性
ETFの財務安全性は、自己資本比率ではなく純資産規模、保有資産の流動性、負債控除後資産、設定・解約動向で確認します。当期末の総資産は14,523百万円、負債は88百万円、純資産は14,435百万円でした。損益面では営業収益合計524百万円、営業費用合計10百万円、当期純利益514百万円です。
業界動向との関連
為替ヘッジ付きS&P500 ETFは、米国株式市場、米金利、日米金利差、ヘッジコストに左右されます。米国株が強い局面では基準価額の支えになりますが、円安メリットを捨てる設計である点は確認が必要です。
株価への示唆
市場価格は100口当たり基準価額279,749円を起点に、S&P500、為替ヘッジコスト、需給、出来高、スプレッドで変化します。純資産と口数の増加は前向きですが、為替差損の影響は継続確認が必要です。
今期の総括
今期は純資産、基準価額、分配金がそろって増加した一方、当期純利益は前期比で縮小しました。米国株の上昇と為替ヘッジコストのバランスを確認する内容です。
来期見通し
ETFには一般事業会社のような業績予想はありません。来期はS&P500の方向、米金利、日米金利差、ヘッジコスト、設定・解約動向、基準価額との乖離、売買流動性が主な確認点になります。
総合判断
総合判断は中立である。理由は、純資産と基準価額は上昇した一方、為替差損とヘッジコストが収益の重荷になっているためです。次回は資金流入の継続、分配水準、米国株式市場の方向を確認します。
出典
本記事は、対象ETFが開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年4月期 決算短信(2025年10月16日~2026年4月15日)」、NZAM SP5H、開示日: 2026-05-22