決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 941.27億円 | 784.35億円 | +20.0% | 1,145.00億円 | - |
| 営業利益 | 272.43億円 | 292.93億円 | -7.0% | 308.00億円 | - |
| 純利益 | 188.54億円 | 200.02億円 | -5.7% | 207.00億円 | - |
| EPS | 95.05円 | 101.33円 | -6.2% | 104.63円 | - |
売上成長は力強いが、先行投資で利益率は低下した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -6.2% | 前年同期比 | 投資先行で減益 |
| ROIC | 開示なし | - | 短信で開示なし |
| PER推移 | 想定18-24倍 | 補足市場データ未取得のためシナリオ前提 | ネットサービス株としてやや高位レンジ |
営業利益率は28.9%と依然高いが、前年の37.3%からは低下している。
ポジティブ要因
食べログが高成長を維持した
食べログ事業売上収益は402.39億円で前年同期比20.2%増、セグメント利益も22.8%増となった。
求人ボックスの売上成長が続いた
求人ボックス事業の売上収益は202.05億円で前年同期比51.2%増と高い成長率を維持した。
インキュベーション事業も伸びた
旅行・移動領域やLiPLUS連結化の寄与で、インキュベーション事業は26.6%増収となった。
リスク要因
求人ボックス投資で利益が悪化した
求人ボックス事業は増収でも14.86億円のセグメント損失となり、前年の黒字から悪化した。
価格.com事業は横ばい圏である
価格.com事業の売上収益は236.11億円でほぼ横ばいとなり、成長の柱ではなくなっている。
投資CFと還元で現金が減った
営業CFは253.54億円の黒字だが、投資CFと財務CFの支出で現金同等物は464.68億円へ減少した。
財務安全性
親会社所有者帰属持分比率は70.3%と高く、営業CFも253.54億円の黒字である。高い財務安全性を持つが、積極投資と配当を同時に進めているため、投資回収の確認は重要である。
業界動向との関連
国内ネットサービス業界では、既存メディアの安定収益を使い成長領域へ投資する構図が増えている。カカクコムも食べログと価格.comの収益を、求人・新規事業へ再投資する段階にある。
株価への示唆
前提は2027年3月期会社予想EPS104.63円である。補足市場データが未取得のため、ここではネットサービス株の想定PERを18倍から24倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 18倍 | 104.63円 | 1,883円 |
| 中立 | 21倍 | 104.63円 | 2,197円 |
| 強気 | 24倍 | 104.63円 | 2,511円 |
求人ボックスの赤字縮小と食べログの成長継続が確認できる場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で先行投資が長期化する場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は、トップラインを大きく伸ばしつつも、将来成長のための投資負担が利益を押し下げた決算だった。
来期見通し
会社は2027年3月期に売上収益1,145.00億円、営業利益308.00億円、親会社帰属利益207.00億円、EPS104.63円を計画する。売上・利益ともに二桁成長計画で、先行投資の回収が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。成長投資の方向性は妥当だが、利益率低下が続く局面では評価の上振れ余地が限られるからである。次は求人ボックスの採算改善が焦点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信・開示資料を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)、2026年5月8日開示
- 株価への示唆は会社予想EPSとシナリオPER仮定に基づく試算です。