決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 次期予想 | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,964.79億円 | 5,717.39億円 | 4.3%増 | 6,200.00億円 | 安定成長 |
| 営業利益 | 762.29億円 | 690.44億円 | 10.4%増 | 810.00億円 | 本業改善 |
| 経常利益 | 765.11億円 | 705.28億円 | 8.5%増 | 810.00億円 | 増益継続 |
| 純利益 | 466.24億円 | 500.12億円程度 | 6.8%減 | 570.00億円 | 特損反動の回復狙い |
営業段階では強いが、最終利益は特別損失で見え方が変わっている。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 12.8% | 前期比0.7pt増 | 収益性改善 |
| 営業CF | 814.47億円 | 高水準 | キャッシュ創出力は強い |
| 自己資本比率 | 58.9% | 前期61.5% | なお高水準 |
本業の成長力とキャッシュ創出力は強いが、資本政策と特損の影響も大きい。
ポジティブ要因
セグメント横断で増益
オファリング、BPM、産業IT、広域ITソリューションが総じて増益となり、営業利益を押し上げた。
不採算案件が減少
高付加価値ビジネスの推進と生産性向上施策により、不採算案件の減少が利益率改善に寄与した。
営業CFが厚い
営業活動によるキャッシュ・フローは814.47億円と高く、事業基盤の強さが確認できる。
リスク要因
特別損失の影響
訴訟損失引当金繰入額74.34億円や減損損失28.27億円が最終利益を押し下げた。本業の収益力とは異なる要因が含まれています。
自己株取得負担
自己株式取得や配当支払いにより純資産は減少し、自己資本比率も低下した。
合併準備費用
インテックとの合併準備費用を次期販管費・営業外費用に織り込んでおり、短期利益の重しとなる。
財務安全性
総資産は5,515.07億円、純資産は3,377.26億円、自己資本比率は58.9%となった。高水準の営業CFが支えとなる一方、資本政策による純資産減少は確認しておきたい。
業界動向との関連
情報サービス業界はDXとAI活用を背景にIT投資需要が堅調である。TISは複数分野に分散した顧客基盤で安定成長している。
株価への示唆
高付加価値案件の拡大と合併シナジーが想定どおり進む場合は、次期営業利益810億円計画に対する期待が高まりうる。一方、合併準備費用や一過性損失が長引く場合は、最終利益の見栄えが評価を抑える可能性があります。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
今期の総括
2026年3月期は営業利益が2桁増となり、本業の質は改善した。一方、特別損失で最終利益は減少し、利益の見方には切り分けが必要である。
来期見通し
2027年3月期は売上高6,200億円、営業利益810億円、経常利益810億円、親会社株主に帰属する当期純利益570億円を計画する。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。本業は強いが、特損と資本政策、合併費用を含めた総合評価では慎重さも必要だからである。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月8日開示