決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 28.03億円 | 24.01億円 | +16.7% | 99.63億円 | 28.1% |
| 営業利益 | 12.11億円 | 7.59億円 | +59.6% | 33.17億円 | 36.5% |
| 純利益 | 8.14億円 | 6.84億円 | +18.9% | 21.92億円 | 37.1% |
| EPS | 27.46円 | 22.26円 | +23.4% | 73.97円 | - |
主力アプリの大型更新が寄与し、売上・利益ともに計画を上回るペースで進捗した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +23.4% | 前年同期比 | 利益成長は良好 |
| ROIC | 開示なし | - | 短信ではROIC非開示 |
| PER推移 | 想定18-26倍 | 補足市場データ未取得のためシナリオ前提 | 成長ソフト株の標準レンジ |
営業利益率は43.2%まで上昇しており、ソフトウェア事業として高い収益性がさらに改善している。
ポジティブ要因
CLIP STUDIO PAINTが好調だった
Ver.5.0提供開始が当初計画を大きく上回る売上実績となり、主力事業の成長を牽引した。
サブスクリプションARRが拡大した
2026年3月のARRは58億円で前年同月比25.9%増となり、過去最高を更新した。
累計出荷本数が伸びた
CLIP STUDIO PAINTの累計出荷本数は2026年3月に6,317万本、2026年4月には6,430万本に達した。
値上げも収益改善に寄与した
買い切り版の平均10%値上げを実施し、収益性向上に寄与した。
リスク要因
成長には継続的な開発投資が必要である
中期計画ではクリエイタープラットフォーム分野を新たな柱にする方針で、投資負担は今後も続く。
サブスク化は短期収益性を抑える面がある
サブスクリプションモデルは中長期安定収益に寄与する一方、買い切りモデルより短期収益性は限定的である。
新サービスはまだ開発段階である
クリエイターのマネタイズ支援プラットフォームなどは企画・開発継続中で、収益寄与はこれからである。
チャーンレート管理が重要である
月次チャーンレートは2026年3月末で5.4%であり、継続率維持がARR成長の前提となる。
財務安全性
総資産は84.35億円、純資産は46.68億円、自己資本比率は54.6%である。財務健全性は高く、主力ソフトの高収益性が投資余力を支えている。
業界動向との関連
クリエイターエコノミー市場はグローバルで拡大が続いており、制作ツールのサブスクリプション化が進んでいる。セルシスは日本発ソフトとして海外売上比率が高く、クリエイター支援基盤の拡張が成長余地となる。
株価への示唆
前提は2026年12月期会社予想EPS73.97円である。補足市場データが未取得のため、ここでは成長ソフト株の想定PERを18倍から26倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 18倍 | 73.97円 | 1,331円 |
| 中立 | 22倍 | 73.97円 | 1,627円 |
| 強気 | 26倍 | 73.97円 | 1,923円 |
CLIP STUDIO PAINTの成長と新サービス立ち上がりが順調なら強気シナリオに近づく可能性がある。一方で開発投資先行が長引く場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
第1四半期は主力アプリの大型アップデートと価格改定が奏功し、過去最高水準の売上・利益を実現した。
来期見通し
会社は2026年12月期通期で売上高99.63億円、営業利益33.17億円、経常利益32.82億円、当期純利益21.92億円、EPS73.97円を見込む。第1四半期時点の進捗は良好であり、主力アプリの成長継続と新プラットフォームの開発推進が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。足元の業績は非常に強いが、新規プラットフォーム投資の収益化やサブスク拡大の持続性を見極める段階だからである。次はARR成長の継続と新サービス立ち上げが焦点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)、2026年5月8日開示