決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 99.93億円 | 96.09億円 | +4.0% | 104.18億円 | - |
| 営業利益 | 5.96億円 | 4.54億円 | +31.1% | 6.31億円 | - |
| 純利益 | 3.93億円 | 2.97億円 | +32.1% | 4.15億円 | - |
| EPS | 115.00円 | 87.12円 | +32.0% | 121.60円 | - |
利益成長率が売上成長率を大きく上回っており、案件構成とコスト改善が効いた年度だった。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +32.0% | 前期比 | 利益成長は強い |
| 営業利益率 | 6.0% | 前期4.7% | 収益性が改善 |
| PER推移 | 想定8-11倍 | 補足市場データ未取得のためシナリオ前提 | 中堅ITサービス株の標準レンジ |
営業利益率は4.7%から6.0%へ上昇し、費用吸収力の改善が確認できる。
ポジティブ要因
大規模案件の継続が売上を押し上げた
システム開発事業で前期受注した大規模案件が継続し、既存取引先の請負案件も増加した。
子会社業績もおおむね順調だった
システム開発事業では子会社業績も順調に推移し、事業全体の増収増益につながった。
本社移転費用の減少が利益改善に寄与した
当期は前年にあった本社移転費用の影響が薄れ、システム開発・アウトソーシングの両事業で利益改善要因となった。
株主還元も強化した
年間配当は55円と前期45円から増配となり、来期予想も60円としている。
リスク要因
高度IT人材不足が供給制約となる
会社は専門技術を有する高度IT人材不足により、提供力不足やビジネス機会減少の懸念を挙げている。
生成AI活用による内製化が進む可能性がある
顧客企業の内製化加速が進む場合、外部ITサービス需要の一部に逆風となる可能性がある。
アウトソーシング事業は売上が伸び悩んだ
子会社業績の低調推移でアウトソーシング事業の売上高は前期比0.6%増にとどまった。
来期の利益成長率は鈍化見通しである
2027年3月期会社予想は営業利益6.31億円で前期比5.9%増にとどまり、当期ほどの伸びは見込んでいない。
財務安全性
総資産は68.82億円、純資産は48.15億円、自己資本比率は70.0%である。営業CFは7.30億円の黒字、期末現金及び現金同等物は32.93億円で、財務安全性は高い。
業界動向との関連
情報サービス業界では、モダナイゼーション需要や生成AI対応投資が市場拡大を支えている。一方で、生成AIの進展による内製化や人材不足は業界共通の制約要因となる。
株価への示唆
前提は2027年3月期会社予想EPS121.60円である。補足市場データが未取得のため、ここでは中堅ITサービス株の想定PERを8倍から11倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 8倍 | 121.60円 | 973円 |
| 中立 | 9倍 | 121.60円 | 1,094円 |
| 強気 | 11倍 | 121.60円 | 1,338円 |
大型案件の継続受注と採用改善が進む場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で人材制約や顧客内製化が強まる場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。AI需要は中長期テーマであり、短期業績とは必ずしも一致しません。
今期の総括
2026年3月期は増収率以上に利益が伸び、案件構成の改善と費用減が収益性向上につながった年度だった。
来期見通し
会社は2027年3月期に売上高104.18億円、営業利益6.31億円、経常利益6.52億円、親会社株主帰属利益4.15億円、EPS121.60円を見込む。増収増益計画だが、成長継続には開発体制確保が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。収益性の改善は評価できるが、人材供給制約が成長の上限を左右しやすいからである。次は大型案件の継続性と採用・育成の進捗が焦点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年5月8日開示