決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 107.76億円 | 98.67億円 | +9.2% | 430.00億円 | 25.1% |
| 営業利益 | 9.46億円 | 6.90億円 | +37.1% | 24.50億円 | 38.6% |
| 純利益 | 6.95億円 | 5.56億円 | +25.0% | 26.50億円 | 26.2% |
| EPS | 83.41円 | 65.61円 | +27.1% | 317.79円 | - |
第1四半期の利益進捗は高いが、通期計画は前年を下回る慎重な見通しである。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +27.1% | 前年同期比 | 利益成長は良好 |
| 営業利益率 | 8.8% | 前年同期7.0% | 収益性が改善 |
| PER推移 | 想定9-12倍 | 補足市場データ未取得のためシナリオ前提 | 化学中堅株の標準レンジ |
営業利益率は8.8%まで上昇しており、価格是正とコスト低下の効果が見える。
ポジティブ要因
アグリ事業で肥料販売が伸びた
肥料の販売数量増加と原料価格上昇に伴う値上げにより、アグリ事業は増収増益となった。
化学品事業の改善が大きかった
水処理薬剤や機能性材料で価格是正が進み、医薬品添加剤の新製品投入もあって化学品事業の営業利益は前年同期比51.5%増となった。
建材事業はコスト改善が効いた
石こうボードの販売価格上昇に加え、エネルギーコスト低下で建材事業の営業利益は大きく伸びた。
含み益増加で純資産も拡大した
その他有価証券評価差額金の増加を受け、純資産は前期末比20.58億円増加した。
リスク要因
通期計画は減益である
会社は2026年12月期通期で営業利益24.50億円、純利益26.50億円と前年を下回る計画を据え置いている。
石油事業は需要減退の影響を受けた
燃料油の販売数量減少とガソリン暫定税率廃止による値下がりで、石油事業は減収となった。
原料価格と外部環境の変動を受けやすい
肥料や化学品では原料価格変動の影響が大きく、価格是正が追いつかない場合は収益がぶれやすい。
四半期の好調がそのまま通期に続くとは限らない
第1四半期は高進捗だが、会社は通期予想を据え置いており、上期以降の市況前提には慎重さがある。
財務安全性
総資産は684.12億円、純資産は453.86億円、自己資本比率は65.7%である。自己資本は厚く、投資有価証券の増加も純資産を支えている。
業界動向との関連
化学・肥料業界では原料価格転嫁とエネルギーコストが収益を左右しやすい。景気や資源価格に左右される部分が大きく、事業ポートフォリオの分散が収益安定に寄与する構造である。
株価への示唆
前提は2026年12月期会社予想EPS317.79円である。補足市場データが未取得のため、ここでは化学中堅株の想定PERを9倍から12倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 9倍 | 317.79円 | 2,860円 |
| 中立 | 10倍 | 317.79円 | 3,178円 |
| 強気 | 12倍 | 317.79円 | 3,813円 |
価格是正が継続し化学品と建材の採算が維持される場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で原料高や需要減退が再び強まる場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
第1四半期は主要事業で価格是正とコスト改善が進み、通期計画に対して良好なスタートとなった。
来期見通し
会社は2026年12月期通期で売上高430.00億円、営業利益24.50億円、経常利益30.50億円、親会社株主帰属利益26.50億円、EPS317.79円を見込む。第1四半期は高進捗だが、通期は減益計画であり、原料価格や需要動向が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。足元は好調だが、会社自身が通期に慎重な前提を置いており、好発進だけで評価を固定しにくいからである。次は化学品の価格是正継続と通期上方修正の有無が焦点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 令和8年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年5月8日開示