決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 110.22億円 | 88.01億円 | +25.2% | 137.78億円 | - |
| 営業利益 | 22.38億円 | 16.15億円 | +38.6% | 29.39億円 | - |
| 純利益 | 14.86億円 | 10.10億円 | +47.2% | 19.98億円 | - |
| EPS | 98.85円 | 67.24円 | +47.0% | 132.74円 | - |
全サービスが伸び、営業利益率も20.3%まで上昇した。成長性は高いが、株価評価とのバランスが次の論点になる。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +47.0% | 前年同期比 | 高成長が続いており、利益率も改善している |
| ROIC | 開示なし | - | 短信ではROICの開示がなく、ここでは推計を置かない |
| PER推移 | 約21.3倍 | 2026年5月8日時点の株価2,824円、会社予想EPS132.74円 | 高成長株としては極端な割高感は乏しいが、期待先行の余地もある |
売上成長と利益率改善が同時に進んでおり、数字の質は良好である。ただし高成長継続が前提になりやすい。
ポジティブ要因
全サービスが伸長した
短信では、当期にすべてのサービスが伸長したと説明している。準大手・中堅・中小企業のセキュリティ対策需要を広く取り込めている。
営業利益率が改善した
営業利益率は18.3%から20.3%へ上昇した。人件費増を吸収しながら増収効果で利益率も高まっている。
財務基盤は改善している
自己資本比率は44.2%で、前期の37.8%から改善した。営業CFも11.34億円の黒字で、成長投資を支える資金創出力はある。
来期も高成長計画である
2027年3月期は売上高137.78億円、営業利益29.39億円、純利益19.98億円を計画している。需要環境が続けば高成長継続の余地はある。
リスク要因
最終利益には一時要因が含まれる
当期は投資有価証券評価損や持分変動損失を計上している。最終利益は伸びたが、本業の収益力とは異なる要因が含まれています。
人材確保が成長制約になりうる
サイバーセキュリティ業界では人材不足が継続している。需要が強くても、供給体制が追いつかない場合は成長率が鈍る可能性がある。
高成長前提の評価になりやすい
予想PERは約21倍で、継続的な高成長が期待されている水準とみられる。成長率が鈍化するとバリュエーション調整が起きやすい。
AIテーマは短期業績と分けてみる必要がある
短信ではAIを利用したサイバー攻撃高度化や企業のAI導入気運の高まりに言及しているが、AI需要は中長期テーマであり、短期業績とは必ずしも一致しません。
財務安全性
自己資本比率は44.2%で前期より改善している。営業CFは11.34億円の黒字、投資CFは1.51億円の赤字、財務CFは7.25億円の赤字で、成長投資と還元をこなしながら現金同等物は16.37億円を確保している。成長企業としては財務の安定感はある。
業界動向との関連
国内サイバーセキュリティ市場は、重要インフラ保護やサプライチェーン対策の強化で拡大基調にある。グローバルセキュリティエキスパートは、対策が遅れがちな準大手・中堅・中小企業の需要を取り込んでおり、業界追い風を最も受けやすい位置にいる。
株価への示唆
前提は、2027年3月期会社予想EPS132.74円、2026年5月8日時点の株価2,824円で、予想PERは約21.3倍である。高成長継続が前提なら極端な過熱感は薄いが、成長鈍化には敏感な水準ともいえる。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 18倍 | 132.74円 | 2,389円 |
| 中立 | 21倍 | 132.74円 | 2,788円 |
| 強気 | 25倍 | 132.74円 | 3,318円 |
企業のセキュリティ投資が継続し、人材供給も確保できる場合は強気シナリオが成立しうる。一方、成長率が20%を下回るような局面では弱気シナリオに近づく可能性がある。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は、需要追い風を背景に高成長が続いた。利益率も改善しており、本業は強いが、最終利益の評価では一時要因と分けてみる必要がある。
来期見通し
会社は2027年3月期に売上高137.78億円、営業利益29.39億円、経常利益29.73億円、純利益19.98億円、EPS132.74円を見込んでいる。高成長継続計画だが、人材確保と需要持続が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。高成長と利益率改善は評価できるが、株価はすでに継続成長を相応に織り込んでいるためだ。次回決算では、成長率維持と受注の質が焦点になる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信・開示資料を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年4月30日開示
- 補足市場データ: 株価、予想PERは市場データを参照して、算出されています(2026年5月8日時点)