決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上収益5,157.85億円4,868.71億円+5.9%4,550.00億円-
営業利益922.36億円597.47億円+54.4%940.00億円-
純利益699.11億円501.66億円+39.4%710.00億円-
EPS148.49円106.55円+39.4%151.09円-

海外製品とロイヤルティの増加が、国内主力薬の減収を上回った。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+39.4%前年同期比利益成長は大きい
ROIC開示なし-短信ではROIC開示なし
PER推移想定15-19倍補足市場データ未取得のためシナリオ前提大型医薬品株として標準レンジ

コア利益の伸びは強いが、来期減収見通しを踏まえると評価は一段の成長持続確認が前提になる。

ポジティブ要因

海外製品売上が大きく伸びた

海外製品売上は612億円で前期比56.5%増となり、キンロックやロンビムザの寄与が拡大した。

ロイヤルティ収入が増えた

ロイヤルティ・その他は1,732億円で前期比10.9%増となり、収益の厚みを支えた。

コア営業利益が高成長だった

コア営業利益は1,371.35億円で前期比21.7%増となり、本業の収益力も改善した。

財務体質は非常に厚い

親会社所有者帰属持分比率は76.9%、営業CFは1,368.21億円の黒字である。

リスク要因

国内主力薬は減収が続く

オプジーボは競争激化で1,143億円と前期比5.0%減、フォシーガも後発品影響で減収となった。

来期は減収計画である

2027年3月期売上収益予想は4,550.00億円で前期比11.8%減となる。

本業以外の調整項目も大きい

フルベース利益には無形資産償却費、公正価値評価在庫費用化、制度改定損などが含まれる。

研究開発負担は重い

研究開発費は1,451億円で前期比1.2%増と高水準であり、開発の成否次第で収益変動が大きい。

財務安全性

親会社所有者帰属持分比率は76.9%と高く、営業CFは1,368.21億円の黒字で現金同等物も2,370.46億円ある。投資CFと還元負担を十分に吸収できており、財務安全性は高い。

業界動向との関連

国内製薬業界は薬価改定と後発品浸透で国内収益の伸びが限られる一方、グローバル展開やロイヤルティ収入の比重が高い企業が優位になりやすい。小野薬品もこの構図に沿って海外寄与を高めている。

株価への示唆

前提は2027年3月期会社予想EPS151.09円である。補足市場データが未取得のため、ここでは大型医薬品株の想定PERを15倍から19倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気15倍151.09円2,266円
中立17倍151.09円2,569円
強気19倍151.09円2,871円

海外品目の成長とロイヤルティ収入拡大が続く場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で国内主力薬の減収が想定以上に進む場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

今期の総括

2026年3月期は、海外成長とロイヤルティ拡大で利益水準を大きく引き上げた一方、国内主力薬の伸び悩みも明確になった。

来期見通し

会社は2027年3月期に売上収益4,550.00億円、営業利益940.00億円、親会社帰属利益710.00億円、EPS151.09円を計画する。減収だが営業利益は小幅増益計画で、収益構成の転換が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

総合判断

総合判断は中立である。利益体質は改善しているが、来期減収見通しと国内主力薬の逆風が残るためである。次は海外新薬の収益寄与拡大が焦点となる。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信・開示資料を基に作成しています。

  • 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)、2026年5月8日開示
  • 株価への示唆は会社予想EPSとシナリオPER仮定に基づく試算です。
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。