決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 来期計画 | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,794.62億円 | 8,404.01億円 | 4.6%増 | 8,800.00億円 | 横ばい圏の増収 |
| 営業利益 | 288.17億円 | 164.91億円 | 74.7%増 | 360.00億円 | 欧州価格改善が寄与 |
| 税引前利益 | 3.78億円 | △85.25億円 | 黒字転換 | 105.00億円 | 金利費用が重い |
| 親会社所有者帰属当期利益 | 44.21億円 | △138.31億円 | 黒字転換 | 30.00億円 | 最終利益は回復 |
| EPS | 44.51円 | △173.20円 | 黒字転換 | 21.14円 | 株式数変動に注意 |
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 黒字転換 | 前期比 | 反転局面を反映 |
| ROIC | 開示なし | 決算短信に記載なし | 資本効率は別途確認 |
| PER想定 | 25.0倍 | 会社予想EPS21.14円 | 景気敏感株として参考値 |
ポジティブ要因
欧州の価格改善
建築用ガラスで生産能力の適正化と価格改善が進み、営業利益を大きく押し上げた。
自動車用ガラスが回復
自動車用ガラス事業も販売数量が改善し、増収に寄与した。
リスク要因
景気循環の影響を受ける
当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。建築・自動車の需要変動に左右される。
金融費用と一時損益
税引前利益はなお小さく、金利負担や減損などの非営業要因が利益をぶらしやすい。
財務安全性
資産合計は1兆1,174.94億円、親会社所有者に帰属する持分は1,512.25億円、親会社所有者帰属持分比率は13.5%である。営業CFは336.24億円のプラス、現金及び現金同等物は551.01億円である。
業界動向との関連
ガラス業界は建築・自動車の景気と生産能力の調整が業績を左右する。価格改善が進む局面では利益率が戻りやすいが、需要低迷や金利上昇には注意が必要である。
株価への示唆
株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。市場株価データは使わず、会社予想EPS21.14円にシナリオPERを掛けた条件付き試算とする。循環回復が進む場合は上位シナリオに近づく可能性がある一方、建築需要が鈍る場合は評価倍率が抑えられる可能性がある。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 20.0倍 | 21.14円 | 423円 |
| 中立 | 25.0倍 | 21.14円 | 529円 |
| 強気 | 30.0倍 | 21.14円 | 634円 |
今期の総括
2026年3月期は営業利益の大幅回復と最終黒字化が進んだ。もっとも、税前段階の利益はまだ薄く、循環回復の継続確認が必要である。
来期見通し
2027年3月期は増収ながら利益の伸びは慎重な計画である。欧州の価格改善と自動車用ガラスの回復が続く場合は上振れ余地がある。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。黒字転換は大きな前進だが、景気敏感な収益構造は変わっていない。次回は欧州の価格水準と自動車需要を確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」、日本板硝子、2026年5月11日開示