決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 223.12億円 | 219.59億円 | +1.6% | 227.00億円 | 対象外 |
| 営業利益 | 19.93億円 | 16.79億円 | +18.7% | 21.70億円 | 対象外 |
| 経常利益 | 21.66億円 | 18.39億円 | +17.8% | 23.70億円 | 対象外 |
| 純利益 | 6.05億円 | 11.56億円 | -47.7% | 15.60億円 | 対象外 |
| EPS | 51.56円 | 100.11円 | -48.5% | 132.90円 | 対象外 |
会社計画は2027年3月期の通期予想であり、当期実績に対する進捗率の計算対象ではない。営業利益率は8.9%で、前期の7.6%から改善した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.9% | 前期7.6% | 本業採算は改善 |
| EPS成長率 | -48.5% | 前期比 | 特別損失により最終利益は減少 |
| 自己資本比率 | 72.0% | 前期67.7% | 財務安全性は高い |
営業利益と経常利益は二桁増益であり、本業面は改善した。一方、純利益は特別損失により大きく減少しており、見た目の減益だけで本業不振と判断するのは片手落ちである。
ポジティブ要因
本業利益は二桁増
営業利益は19.93億円で18.7%増、経常利益は21.66億円で17.8%増となった。建築資材需要の厳しさが残る中でも、利益率改善が確認できる。
住宅用軽量外壁材が伸長
住宅用軽量外壁材の売上高は55.74億円で19.1%増となった。アスロックや住宅用高遮音床材が減収となる中、増収を支えた。
財務安全性が高い
自己資本比率は72.0%で、前期末の67.7%から上昇した。純資産は219.30億円となり、財務面の耐久力は高い。
来期は最終利益回復を計画
2027年3月期は売上高227.00億円、営業利益21.70億円、純利益15.60億円を計画している。特別損失の反動が薄れれば、最終利益の回復余地がある。
リスク要因
特別損失の発生
当期は減損損失、棚卸資産評価損、訴訟関連損失などが発生し、純利益を押し下げた。これらは本業利益とは異なる要因だが、資産評価や係争リスクとしては軽視できない。
アスロックの販売減
主力のアスロック売上高は100.98億円で4.7%減となった。主力製品の販売量が戻らない場合、増益継続には限界がある。
建設現場の遅延・人手不足
建築資材業界では、技能労働者不足、工期遅延、建築費上昇が需要のタイミングを左右する。出荷時期のずれは四半期業績の変動要因となる。
営業キャッシュ・フローの低下
営業活動によるキャッシュ・フローは2.36億円のプラスにとどまった。利益水準に比べると資金創出は弱く、売上債権や棚卸資産の動きに注意が必要である。
財務安全性
| 項目 | 2026年3月期末 | 2025年3月期末 |
|---|---|---|
| 総資産 | 304.50億円 | 302.40億円 |
| 純資産 | 219.30億円 | 206.65億円 |
| 自己資本比率 | 72.0% | 67.7% |
| 1株当たり純資産 | 1,842.63円 | 1,731.64円 |
自己資本比率は高く、財務安全性は良好である。一方、営業CFは2.36億円、投資CFは7.90億円の支出であり、利益とキャッシュの差を今後も確認したい。
業界動向との関連
建材業界は、住宅・非住宅建築需要、建設コスト、人手不足、公共・民間投資の動向に左右される。ノザワは押出成形セメント板や外壁材で強みを持つが、建築着工の遅延や主力製品の出荷減は業績に影響しやすい。
株価への示唆
2027年3月期予想EPSは132.90円である。弱気シナリオでは、主力アスロックの販売減が続き、特別損失や在庫評価リスクが再び意識される。中立シナリオでは、営業増益と純利益回復計画の達成度を確認する局面となる。強気シナリオでは、住宅用軽量外壁材の伸長と主力製品の回復が重なり、営業利益率がさらに改善することが条件となる。
今期の総括
2026年3月期は、本業利益がしっかり伸びた一方で、特別損失により最終利益が大きく減少した。営業利益の改善は前向きだが、純利益とキャッシュ・フローには慎重な確認が必要である。
来期見通し
2027年3月期は売上高227.00億円、営業利益21.70億円、経常利益23.70億円、純利益15.60億円を計画している。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。主力製品の販売回復、工期遅延の影響、特別損失再発の有無が焦点となる。
総合判断
総合判断は中立である。営業利益は改善し、財務安全性も高いが、最終利益の減少と営業CFの弱さが残る。来期は純利益回復計画の達成度と、主力アスロックの出荷回復を確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信などの開示資料を基に作成しています。
- 株式会社ノザワ「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」2026年5月15日開示