決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 39.33億円 | 34.01億円 | +15.6% | 40.00億円 | 対象外 |
| 営業利益 | 3.36億円 | 2.01億円 | +66.9% | 2.70億円 | 対象外 |
| 経常利益 | 3.34億円 | 1.98億円 | +68.9% | 2.74億円 | 対象外 |
| 純利益 | 3.20億円 | 3.48億円 | -8.1% | 2.00億円 | 対象外 |
| EPS | 108.80円 | 118.67円 | -8.3% | 67.85円 | 対象外 |
会社計画は2027年3月期の通期予想であり、当期実績に対する進捗率の計算対象ではない。営業利益率は8.5%で、前期の5.9%から大きく改善した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.5% | 前期5.9% | 採算が改善 |
| EPS成長率 | -8.3% | 前期比 | 営業増益でも最終利益は減少 |
| 自己資本比率 | 70.6% | 前期65.7% | 財務安全性は高い |
営業段階では力強い改善が見えるが、来期営業利益は減益予想である。公共インフラ関連需要がどこまで継続するかが評価の分かれ目になる。
ポジティブ要因
コンクリート関連事業が大幅増益
コンクリート関連事業は売上高22.97億円で13.6%増、セグメント利益2.13億円で208.1%増となった。ライン導水ブロックやヒュームセパレーターなどが寄与した。
建築設備機器事業も増収増益
建築設備機器事業は売上高15.18億円で20.2%増、セグメント利益1.22億円で7.3%増となった。公共・民間プロジェクトの需要を取り込んだ。
国土強靭化・無電柱化テーマ
同社の製品群は、国土強靭化、防災、無電柱化、低炭素コンクリートなど政策テーマとの接点がある。中期的には公共投資の継続が追い風になり得る。
財務安全性が高い
自己資本比率は70.6%で、財務面の余力は大きい。期末純資産は39.90億円となり、短期的な支払能力にも大きな懸念は見えにくい。
リスク要因
来期は営業減益予想
2027年3月期は売上高40.00億円を見込むが、営業利益は2.70億円で19.8%減を予想している。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
公共投資・案件タイミング依存
国土強靭化や無電柱化関連は中長期テーマだが、案件の採択、予算執行、納入時期によって業績がぶれやすい。
純利益は営業増益ほど伸びず
営業利益と経常利益は大幅増益だった一方、純利益は減少した。最終利益の変動要因を継続的に確認する必要がある。
低炭素・新製品の普及スピード
低炭素コンクリートや環境関連製品はテーマ性があるが、実際の採用にはコスト、性能評価、公共発注仕様への反映が必要であり、普及には時間がかかる可能性がある。
財務安全性
| 項目 | 2026年3月期末 | 2025年3月期末 |
|---|---|---|
| 総資産 | 56.49億円 | 55.79億円 |
| 純資産 | 39.90億円 | 36.65億円 |
| 自己資本比率 | 70.6% | 65.7% |
| 1株当たり純資産 | 1,351.77円 | 1,242.19円 |
営業活動によるキャッシュ・フローは3.94億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローも4.41億円のプラスとなった。財務活動は7.21億円の支出で、期末現金は9.44億円となった。
業界動向との関連
コンクリート二次製品・建築設備機器は、公共投資、土木工事、防災・減災需要、民間建築需要に左右される。政策テーマとの接点は強いが、受注のタイミングと採算管理が業績変動を大きくする。
株価への示唆
2027年3月期予想EPSは67.85円である。弱気シナリオでは、来期営業減益予想が重視され、公共案件の反動や採算低下が懸念される。中立シナリオでは、売上40.00億円計画の達成と利益率低下の程度を確認する局面となる。強気シナリオでは、無電柱化・国土強靭化関連の受注増が続き、会社計画を上回る利益率が示されることが条件となる。
今期の総括
2026年3月期は、コンクリート関連事業の大幅増益により営業利益が大きく伸びた。財務安全性も高い。一方、純利益は減少し、来期は営業減益予想であるため、今期の高い利益率が一時的か継続的かを見極める局面である。
来期見通し
2027年3月期は売上高40.00億円、営業利益2.70億円、経常利益2.74億円、純利益2.00億円を計画している。公共投資の執行、コンクリート関連製品の受注、建築設備機器の採算が確認点になる。
総合判断
総合判断は中立である。営業増益と財務安全性は評価できるが、来期は利益減少を見込むため、株価の本格再評価には受注継続と利益率維持の確認が必要である。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信などの開示資料を基に作成しています。
- 株式会社イトーヨーギョー「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」2026年5月15日開示