決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高65.05億円68.15億円-4.5%--
営業利益1.46億円1.85億円-20.9%--
純利益3.73億円1.21億円+208.0%--
EPS50.29円16.01円+214.1%--

本業は減益だが、固定資産売却益の計上で最終利益は大きく伸びた。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+214.1%前年同期比一時益寄与が大きく持続性は慎重にみたい
ROIC開示なし-決算短信にROIC開示はなく、ここでは推計を置かない
PER推移約7.4倍2026年5月8日時点の観測株価373円、当期EPS50.29円一時益込みの利益に対しては低く見えやすい

EPSの見かけ上の伸びは大きいが、本業の営業利益ではむしろ減速している。

ポジティブ要因

海外向け販売は拡大した

アジア圏を中心とした海外向け販売は前年同期比65.2%増だった。国内住宅市場が弱い中での補完材料となっている。

コスト削減施策を継続している

人員の適正配置や燃料転換、生産効率向上の設備投資などを進めており、販売費及び一般管理費は前期比5.0%減となった。

財務体質は厚い

自己資本比率は81.7%まで上昇し、短期借入金も圧縮された。住宅関連企業としてはかなり保守的な財務である。

固定資産売却で資金余力が増した

投資活動CFは10.15億円の黒字だった。固定資産売却による収入13.22億円が資金面を支えた。

リスク要因

本業は減収減益である

持家着工戸数の減少や前年の価格改定前駆け込み需要の反動で、売上高は前期比4.5%減、営業利益は同20.9%減となった。

最終利益には土地売却益が含まれる

当期純利益の増加には固定資産売却益2.33億円が含まれる。本業の収益力とは異なる要因が含まれています。

原材料とエネルギー価格の不透明感が強い

原材料、修繕費、人件費、エネルギー価格の上昇が製造原価を押し上げている。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

来期予想は未定である

2027年3月期の業績予想と配当予想は未定である。住宅市場や中東情勢に伴うエネルギーコストの影響を合理的に算定できないためとしている。

財務安全性

総資産は148.40億円、自己資本比率は81.7%で前期の76.0%から上昇した。営業CFは1.11億円の赤字だったが、固定資産売却を含む投資CFは10.15億円の黒字で、期末現金同等物は17.36億円まで増えた。財務安全性は高い。

業界動向との関連

住宅資材業界は持家着工戸数の減少と建築コスト上昇の影響を強く受けている。鶴弥も注文住宅市場の弱さに直面しており、海外販路拡大や価格改定でどこまで補えるかが課題になる。

株価への示唆

前提は、来期会社予想EPSが未開示のため、当期EPS50.29円を参考値として用いる。2026年5月8日時点の観測株価373円に対し、参考PERは約7.4倍である。ただし、このEPSには土地売却益が含まれており、継続利益の尺度としては慎重にみる必要がある。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気6倍50.29円302円
中立8倍50.29円402円
強気10倍50.29円503円

価格改定が浸透し、住宅需要の悪化が想定より軽ければ中立から強気シナリオに近づく可能性がある。一方で、一時益剥落後の利益水準が低下する場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

今期の総括

2026年3月期は、住宅市場逆風の中で本業は厳しかったが、資産売却で最終利益と財務面を補強した決算だった。

来期見通し

会社は2027年3月期の業績予想を未定としている。住宅需要、原材料価格、エネルギーコストの見通しが不透明で、合理的な算定が困難なためである。価格改定の浸透度と国内住宅市場の回復が確認点になる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

総合判断

総合判断は中立である。財務は厚いが、本業の減益と一時益依存を考えると、継続収益の回復確認を待ちたい局面だからである。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信・開示資料を基に作成しています。

  • 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)、2026年5月1日開示
  • 補足市場データ: 株価は市場データを参照しています。株価への示唆は当期EPSを参考値として算出しています(2026年5月8日時点)
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。