決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率会社計画進捗率
売上高1,483.06億円1,693.29億円-12.4%1,570.00億円-
営業利益49.11億円84.36億円-41.8%34.00億円-
純利益24.62億円56.95億円-56.8%35.00億円-
EPS45.44円105.14円-56.8%64.56円-

事故影響と市況悪化が重なり、売上・利益ともに大きく落ち込んだ。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率-56.8%前期比減益幅は大きい
営業利益率3.3%前期5.0%収益性が低下
PER推移想定7-10倍補足市場データ未取得のためシナリオ前提鉄鋼株の標準レンジ

営業利益率は5.0%から3.3%へ低下し、操業トラブルと市況悪化の影響が鮮明である。

ポジティブ要因

営業CFは大幅に増加した

営業活動によるキャッシュ・フローは152.74億円の黒字で、前期の73.46億円から大きく増加した。

財務基盤は維持している

自己資本比率は71.6%で高水準を維持し、期末現金及び現金同等物は232.25億円まで増加した。

電気炉は12月に稼働再開した

第5変電所事故後、12月24日の稼働再開以降は順調に操業を継続していると会社は説明している。

将来投資の布石を進めた

日本製鉄との合弁会社設立やヨドコウとの提携協議など、新電気炉を軸とした中長期投資を進めている。

リスク要因

事故による一時コストが利益を圧迫した

電気炉停止に伴う代替鉄源調達、設備復旧費用、原単位悪化などで約16億円のコストが発生した。

鉄鋼需要は低調である

建設向けでは工期遅延や案件縮小、製造業向けでは米国関税影響などで国内需要は総じて低調だった。

中国材流入で市況が下落した

中国からの安価な輸入品流入により、鋼材市況は下落基調で推移した。

来期も減益計画である

2027年3月期会社予想は営業利益34.00億円、経常利益20.00億円で、当期からさらに減益を見込んでいる。

財務安全性

総資産は1,523.71億円、純資産は1,091.49億円、自己資本比率は71.6%である。鉄鋼会社としては財務余力が大きく、キャッシュ創出力も高い。

業界動向との関連

鉄鋼業界は建設需要、製造業稼働、中国の供給動向、原料スクラップ価格の影響を強く受ける。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。中山製鋼所も国内需要低迷と輸入材競争の両面で逆風を受けている。

株価への示唆

前提は2027年3月期会社予想EPS64.56円である。補足市場データが未取得のため、ここでは鉄鋼株の想定PERを7倍から10倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気7倍64.56円452円
中立8倍64.56円516円
強気10倍64.56円646円

安定操業と販売価格転嫁が進む場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で原料高や市況下落が長引く場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

今期の総括

2026年3月期は事故と市況悪化で大幅減益となったが、財務健全性とキャッシュ創出力は維持した年度だった。

来期見通し

会社は2027年3月期に売上高1,570.00億円、営業利益34.00億円、経常利益20.00億円、親会社株主帰属利益35.00億円、EPS64.56円を見込む。販売価格と販売数量の改善を見込む一方、原料高やエネルギー高が先行し、下期回復を前提とした計画である。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

総合判断

総合判断は中立である。業績は厳しいが、事故影響の平常化と将来投資の進展で見え方が変わりうるからである。次は電気炉の安定操業継続と価格転嫁の実現度が焦点となる。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年5月8日開示
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。