決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 経常収益 | 2,661.18億円 | 2,318.88億円 | +14.8% | 2,700.00億円 | - |
| 経常利益 | 992.06億円 | 750.27億円 | +32.2% | 1,110.00億円 | - |
| 純利益 | 742.53億円 | 533.21億円 | +39.3% | 770.00億円 | - |
| EPS | 253.96円 | 178.08円 | +42.6% | 267.23円 | - |
金利上昇と有価証券売却益が増益を支え、純利益は4割近く伸びた。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +42.6% | 前年同期比 | 利益成長は強い |
| ROIC | 開示なし | - | 銀行業のため通常ROIC比較は限定的 |
| PER推移 | 想定8-11倍 | 補足市場データ未取得のためシナリオ前提 | 地銀持株会社の標準レンジ |
経常利益率は37.3%と高水準で、金利環境改善の恩恵が大きく表れている。
ポジティブ要因
国内金利上昇で資金運用収益が増加した
国内金利の上昇と貸出金残高増加により資金運用収益が拡大し、経常収益を押し上げた。
有価証券売却益が寄与した
外国国債や政策保有株式等の売却により、その他業務収益とその他経常収益が増加した。
純利益には和解金計上も寄与した
「基幹系システムの高度化推進に係る計画変更」に関する和解金60億円を特別利益に計上した。
株主還元を強化した
年間配当は60円となり、前期の45円から増配となった。来期予想も80円へ引き上げている。
リスク要因
増益には一時要因が含まれる
和解金60億円や有価証券売却益など、本業の利ざや拡大だけではない要因が利益を押し上げている。
営業CFは大幅赤字である
営業活動によるキャッシュ・フローは1,610.22億円の赤字で、貸出金増加などの影響が出ている。
銀行業は金利と与信費用の影響を受けやすい
金利上昇が追い風となる一方、景気悪化局面では与信費用増加が利益を圧迫しうる。
自己株取得で株数は減少した
自己株式数は2527万株へ増加しており、資本政策の継続がバランスシートに影響する可能性がある。
財務安全性
総資産は9兆5,398億円、純資産は8,778億円、自己資本比率は9.2%である。銀行持株会社として十分な資本水準を維持しているが、総資産の大きさゆえに金利と信用コストの変化が収益と資本に与える影響は小さくない。
業界動向との関連
地銀業界では国内金利正常化が収益改善の追い風になっている。一方で、有価証券評価や与信費用の振れも大きく、金利上昇がそのまま安定増益につながるとは限らない。
株価への示唆
前提は2027年3月期会社予想EPS267.23円である。補足市場データが未取得のため、ここでは地銀持株会社の想定PERを8倍から11倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 8倍 | 267.23円 | 2,138円 |
| 中立 | 9倍 | 267.23円 | 2,405円 |
| 強気 | 11倍 | 267.23円 | 2,940円 |
金利正常化が継続し貸出成長が続く場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で一時要因剥落や与信費用増加が出る場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は金利環境改善を背景に収益力が高まりつつ、有価証券売却益や特別利益も乗って大幅増益となった年度だった。
来期見通し
会社は2027年3月期に経常収益2,700.00億円、経常利益1,110.00億円、親会社株主帰属利益770.00億円、EPS267.23円を見込む。増益計画だが、一時要因剥落後も本業で伸ばせるかが前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。金利追い風で業績は強いが、一時要因の寄与を除いた収益力の見極めが必要だからである。次は貸出利ざやの改善持続と与信費用の安定が焦点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年5月8日開示