決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,490.74億円 | 2,117.34億円 | +17.6% | 2,630.00億円 | - |
| 営業利益 | 560.38億円 | 383.08億円 | +46.2% | 650.00億円 | - |
| 純利益 | 397.05億円 | 274.34億円 | +44.7% | 450.00億円 | - |
| EPS | 222.95円 | 152.61円 | +46.1% | 253.14円 | - |
銀行株のため売上高よりも、貸出金、預金、資金運用収益、株主還元の動きが重要である。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +46.1% | 前年同期比 | 大幅増益だが株式売却益も含む |
| ROIC | 開示なし | - | 銀行業ではROICより資本比率や収益力が重要であり、ここでは推計を置かない |
| PER推移 | 約11.6倍 | 2026年5月7日時点の観測株価2,947円、会社予想EPS253.14円 | 地銀株としては中立圏とみられる |
PBR的には自己資本1株当たり純資産3,491円に対して株価2,947円で、概ね1倍未満の水準にある。
ポジティブ要因
資金運用収益が伸びた
経常収益は資金運用収益の増加が主因で17.6%増となった。金利環境正常化の恩恵を受けている。
貸出金と預金がともに増加した
貸出金は6兆7,970億円、預金及び譲渡性預金は8兆5,039億円まで拡大した。地元事業性資金と個人向け貸出の積み上げが進んでいる。
株主還元が強化されている
2026年3月期の年間配当は90円で、前期の62円から大幅増配となった。2027年3月期予想も102円である。
来期も増益計画である
2027年3月期は経常利益650億円、純利益450億円を見込んでいる。金利環境の追い風継続を前提にした計画である。
リスク要因
今期利益には株式売却益が含まれる
経常収益の増加要因として株式売却益が明記されている。本業の収益力とは異なる要因が含まれています。
有価証券残高の増加は価格変動リスクも伴う
有価証券残高は3兆1,073億円まで増加した。金利や株価の変動次第では評価損益が振れやすい。
自己資本比率は高く見えにくい
自己資本比率は5.4%で、銀行の一般事業会社とは指標の見方が異なるが、資本余力のモニタリングは引き続き必要である。
景気と信用コストの影響を受ける
地元企業の業況悪化や金利変動が大きい場合は、貸倒費用や資金調達費用に影響する可能性がある。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
財務安全性
総資産は11兆3,702億円、純資産は6,207億円である。貸出金と預金は増えており、純資産も784億円増加した。銀行業として資本コントロールを行いながら成長と還元を進める局面にある。
業界動向との関連
地方銀行は金利正常化で利ざや改善の恩恵を受けやすい一方、有価証券評価損益や信用コスト、地域経済の強弱に左右される。ちゅうぎんFGは追い風局面にあるが、株式売却益を除いた持続力も重要である。
株価への示唆
前提は、2027年3月期会社予想EPS253.14円、2026年5月7日時点の観測株価2,947円で、予想PERは約11.6倍である。金利正常化の追い風を評価する一方、株式売却益の反動や有価証券リスクも織り込む必要がある。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 9倍 | 253.14円 | 2,278円 |
| 中立 | 11倍 | 253.14円 | 2,785円 |
| 強気 | 12倍 | 253.14円 | 3,038円 |
利ざや改善が続き、還元強化も継続する場合は強気シナリオに近づく。一方、有価証券損益の悪化や信用コスト増加が出る場合は弱気シナリオに寄る可能性がある。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は、金利環境改善を追い風にした大幅増益決算だった。ただし、株式売却益による押し上げもあるため、利益の質を分けてみる必要がある。
来期見通し
会社は2027年3月期に経常収益2,630億円、経常利益650億円、純利益450億円、EPS253.14円を見込んでいる。増益継続を想定するが、金融市場と地域景気の影響を受けやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。金利正常化の恩恵と還元強化は評価できるが、今期利益には株式売却益が含まれ、持続性の見極めが必要だからである。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信・開示資料を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年5月1日開示
- 補足市場データ: 株価は市場データを参照しています。株価への示唆は会社予想EPSを用いて算出しています(2026年5月7日時点)