決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 880.66億円 | 887.81億円 | -0.8% | 1,040.00億円 | - |
| 営業利益 | 76.21億円 | 76.34億円 | -0.2% | 80.00億円 | - |
| 純利益 | 59.20億円 | 57.17億円 | +3.6% | 57.00億円 | - |
| EPS | 232.90円 | 180.92円 | +28.7% | 224.13円 | - |
売上と営業利益は横ばいだが、経常利益と純利益は増加した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +28.7% | 前期比 | 自己株影響も含め改善 |
| 営業利益率 | 8.7% | 前期8.6% | 高水準を維持 |
| 期末現金 | 209.96億円 | 前期210.15億円 | ほぼ維持 |
次世代燃料対応の大型投資を進めながらも、収益水準は維持している。
ポジティブ要因
造船・海運向け需要は底堅い
環境対応型新造船や既存船更新需要を背景に、造船所の手持ち工事量は高水準で推移している。
メンテナンス売上が堅調だった
舶用機関関連では機関売上は減少したものの、メンテナンス関連売上の増加が利益を支えた。
次世代燃料対応投資を進めている
姫路工場増設を含む設備投資を進め、生産効率とコスト競争力の強化を図っている。
株主還元は増配基調である
年間配当は69円と前期62円から増配となり、来期も69円計画である。
リスク要因
中小型機関の構成比上昇で平均売価が下がった
ばら積み船やタンカー向け中小型機関の販売増で、売上構成の変化が減収要因となった。
設備投資負担が大きい
投資活動によるキャッシュ・フローは135.17億円の流出で、次世代燃料対応の投資負担が大きい。
来期は増収でも純利益は減益計画である
2027年3月期は売上高1,040億円を見込む一方、純利益は57.00億円と当期比減益計画である。
造船市況や為替の影響を受ける
主要顧客は造船・海運業界であり、建造需要や為替変動の影響を受けやすい。
財務安全性
総資産は1,104.98億円、純資産は494.32億円、自己資本比率は44.7%である。営業CFは91.13億円の黒字を確保しており、積極投資局面でも資金繰りは安定している。
業界動向との関連
舶用エンジン業界は造船受注、海運市況、環境規制、次世代燃料対応の進展に左右される。脱炭素規制強化で更新需要は続く一方、投資負担と製品ミックス変化が利益率に影響しやすい。
株価への示唆
前提は2027年3月期会社予想EPS224.13円である。補足市場データが未取得のため、ここでは資本財中堅株の想定PERを8倍から11倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 8倍 | 224.13円 | 1,793円 |
| 中立 | 9倍 | 224.13円 | 2,017円 |
| 強気 | 11倍 | 224.13円 | 2,465円 |
受注残を売上化しつつ次世代燃料対応機関で優位性を築ける場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で投資負担や船種構成悪化が続く場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は売上横ばい圏でも高収益を維持し、受注残の厚みとメンテナンス収益が下支えした年度だった。
来期見通し
会社は2027年3月期に売上高1,040.00億円、営業利益80.00億円、経常利益80.00億円、親会社株主帰属利益57.00億円を見込む。増収計画だが、利益面では投資と製品ミックスの影響を織り込む前提である。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。需要環境は強いが、次世代投資の回収と利益率維持を確認する局面だからである。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年5月8日開示