決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆6,434億円 | 1兆6,268億円 | +1.0% | 1兆8,300億円 | - |
| 営業利益 | 1,655億円 | 1,435億円 | +15.3% | 2,400億円 | - |
| 親会社帰属利益 | 1,609億円 | 1,127億円 | +42.8% | 1,650億円 | - |
| EPS | 151.88円 | 106.41円 | +42.7% | 155.09円 | - |
増益幅は大きいが、譲渡益など一時要因の寄与も無視できない。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +42.7% | 前期比 | 利益成長は強い |
| 営業利益率 | 10.1% | 前期8.8% | 収益性が改善 |
| 受注高 | 1兆9,547億円 | 前期比+11.6% | 需要は強い |
受注残と利益率の改善が並行しており、事業ポートフォリオ改革の効果も表れている。
ポジティブ要因
航空エンジンのアフターマーケットが拡大した
民間向け航空エンジンでは運航時間増加を背景にアフターマーケット事業が拡大した。
防衛需要が追い風だった
地政学リスクの高まりを背景に、防衛事業で大型案件への対応が継続している。
持分法利益と譲渡益が寄与した
持分法投資利益の増加に加え、運搬機械事業や投資不動産の譲渡益計上が利益を押し上げた。
財務基盤が改善した
親会社帰属持分は6,522億円へ増加し、親会社帰属持分比率は26.9%へ上昇した。
リスク要因
利益増加には一時要因が含まれる
事業譲渡益や投資不動産譲渡益、前期構造改革費用の反動が利益押し上げ要因となっている。
PW1100G-JMの追加検査対応が続く
追加検査プログラムへの対応と整備能力増強が継続課題であり、コスト変動要因となる。
一部海外事業の採算悪化があった
資源・エネルギー・環境事業では一部海外事業の採算悪化が利益を圧迫した。
来期も外部環境の影響を受けやすい
航空、防衛、エネルギーの大型案件は為替や政策動向の影響を受ける。
財務安全性
総資産は2兆4,286億円、資本合計は6,815億円、親会社帰属持分は6,522億円である。営業CFは1,214億円の黒字、現金及び現金同等物は1,551億円まで積み上がった。
業界動向との関連
航空・防衛・エネルギーインフラは地政学、政策需要、為替の影響を強く受ける。防衛と航空整備は追い風だが、大型案件中心のため一時的な利益変動も大きい。
株価への示唆
前提は2027年3月期会社予想EPS155.09円である。補足市場データが未取得のため、ここでは重工大手の想定PERを10倍から14倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 10倍 | 155.09円 | 1,551円 |
| 中立 | 12倍 | 155.09円 | 1,861円 |
| 強気 | 14倍 | 155.09円 | 2,171円 |
航空整備負担が安定し防衛・原子力案件が伸びる場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で一時要因剥落や海外採算悪化が残る場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は中核事業の改善とポートフォリオ改革の効果で大幅増益となった年度だった。
来期見通し
会社は2027年3月期に売上収益1兆8,300億円、営業利益2,400億円、税引前利益2,300億円、親会社帰属利益1,650億円を見込む。増益計画だが、整備コストと大型案件採算の安定が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。事業の方向性は良いが、一時要因を除いた継続収益力の確認が必要だからである。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)、2026年5月8日開示