決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 50兆6,850億円 | 48兆367億円 | +5.5% | 51兆0,000億円 | - |
| 営業利益 | 3兆7,662億円 | 4兆7,956億円 | -21.5% | 3兆0,000億円 | - |
| 純利益 | 3兆8,481億円 | 4兆7,651億円 | -19.2% | 3兆0,000億円 | - |
| EPS | 295.25円 | 359.56円 | -17.9% | 251.25円 | - |
販売台数は増えたが、費用増と外部環境悪化で利益は大きく低下した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -17.9% | 前年同期比 | 利益の減速が鮮明 |
| ROIC | 開示なし | - | 短信ではROIC非開示 |
| PER推移 | 想定8-12倍 | 補足市場データ未取得のためシナリオ前提 | 大手完成車株として標準レンジ |
営業利益率は10.0%から7.4%へ低下しており、増収でも利益率悪化の影響が大きい。
ポジティブ要因
販売台数は増加した
連結販売台数は959万5千台で前期比2.5%増となり、日本・海外ともに増加した。
金融事業は増益だった
金融事業の営業利益は8,517億円で前期比24.6%増となり、米国販売金融子会社の評価益増加が寄与した。
キャッシュ創出力は高い
営業活動によるキャッシュ・フローは5.47兆円の黒字で、前期の3.70兆円から改善した。
配当は増額された
年間配当は95円となり、前期の90円から増配となった。
リスク要因
関税政策の影響が大きい
米国の関税政策による当期営業利益への減益影響額は1兆3,800億円と開示されている。
諸経費の増加が利益を圧迫した
営業利益の増減要因では、諸経費の増減・低減努力が2兆300億円のマイナス要因となった。
北米は営業赤字だった
北米の営業利益は1,925億円の損失となり、諸経費増加などで収益が悪化した。
来期も減益計画である
2027年3月期会社予想は営業利益3.00兆円、親会社所有者帰属利益3.00兆円と、当期比でさらに減益を見込む。
財務安全性
資産合計は105.52兆円、親会社所有者帰属持分は39.92兆円、親会社所有者帰属持分比率は37.8%である。巨額の金融事業資産を含むため単純比較は難しいが、現金及び現金同等物は12.66兆円と厚く、営業CFも高水準で財務耐久力は強い。
業界動向との関連
自動車業界はEV投資、ソフトウェア開発、関税政策、為替変動の影響を同時に受ける局面にある。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。トヨタは販売台数で優位を保つ一方、地域別収益の差が広がっている。
株価への示唆
前提は2027年3月期会社予想EPS251.25円である。補足市場データが未取得のため、ここでは大手完成車株の想定PERを8倍から12倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 8倍 | 251.25円 | 2,010円 |
| 中立 | 10倍 | 251.25円 | 2,513円 |
| 強気 | 12倍 | 251.25円 | 3,015円 |
関税影響が和らぎ販売台数増と費用抑制が進む場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で北米収益悪化が続く場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は販売拡大を維持しながらも、関税政策と諸経費増加で利益率が大きく低下した年度だった。
来期見通し
会社は2027年3月期に営業収益51.00兆円、営業利益3.00兆円、税引前利益4.23兆円、親会社所有者帰属利益3.00兆円、EPS251.25円を見込む。増収でも減益の計画であり、外部環境の改善が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。事業基盤と資金力は強いが、関税や費用増による利益圧迫がなお大きく、改善確認前に強気へ振れにくいからである。次は北米採算と関税影響の縮小が焦点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)、2026年5月8日開示