決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,193.85億円 | 3,159.78億円 | +1.1% | 3,420.00億円 | - |
| 営業利益 | 251.56億円 | 245.62億円 | +2.4% | 275.00億円 | - |
| 純利益 | 173.74億円 | 144.76億円 | +20.0% | 195.00億円 | - |
| EPS | 264.48円 | 211.98円 | +24.8% | 297.79円 | - |
成長分野の伸びが、不振セグメントの重さを上回った。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +24.8% | 前期比 | 利益成長は良好 |
| 営業利益率 | 7.9% | 前期7.8% | 収益性は改善 |
| 自己資本比率 | 75.1% | 前期72.1% | 財務余力は高い |
電子・光学関連の増益が全社利益率を押し上げた。
ポジティブ要因
半導体・電子部品関連が好調だった
AI関連需要増加で半導体関連粘着テープや積層セラミックコンデンサ関連テープが伸長した。
電子・光学関連の収益性が高い
電子・光学関連セグメントの営業利益は221.20億円で前期比19.5%増となった。
洋紙・加工材関連も改善した
加工材事業の増販効果や前期減損反動で、洋紙・加工材関連の営業利益は82.6%増となった。
財務基盤が強い
営業CFは334.50億円の黒字、期末現金及び現金同等物は552.52億円である。
リスク要因
印刷材・産業工材関連が大幅減益だった
米国子会社での歩留まり悪化や固定費増、国内の原燃料・物流コスト上昇で営業利益は63.8%減となった。
原燃料価格の上昇が続いた
全社的に原燃料価格や人件費を含む固定費の増加が利益圧迫要因である。
オプティカル材は減収である
韓国・台湾子会社閉鎖影響もあり、オプティカル材事業部門売上は30.0%減となった。
財務安全性
総資産は3,427.25億円、純資産は2,582.40億円、自己資本比率は75.1%である。財務安全性は高く、増配と投資を両立しやすい構造である。
業界動向との関連
半導体材料業界ではAI・データセンター向けの需要が強い一方、印刷材や一部ディスプレイ関連は成熟・構造変化の影響を受けやすい。AI需要は中長期テーマであり、短期業績とは必ずしも一致しません。
株価への示唆
前提は2027年3月期会社予想EPS297.79円である。補足市場データが未取得のため、ここでは材料株の想定PERを10倍から13倍で置く。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 10倍 | 297.79円 | 2,978円 |
| 中立 | 11倍 | 297.79円 | 3,276円 |
| 強気 | 13倍 | 297.79円 | 3,871円 |
半導体関連需要が継続し不振事業の採算改善も進む場合は強気シナリオに近づく可能性がある。一方で米国子会社の収益悪化が長引く場合は弱気シナリオを意識しやすい。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は電子・光学関連の成長が全社を牽引し、堅実な増収増益を確保した年度だった。
来期見通し
会社は2027年3月期に売上高3,420.00億円、営業利益275.00億円、経常利益275.00億円、親会社株主帰属利益195.00億円を見込む。成長継続には半導体需要維持と不振セグメント改善が前提となる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。成長分野は明確だが、事業間の収益差が大きく全社の安定度はまだ点検が必要だからである。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年5月8日開示