決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 会社計画 | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,450.27億円 | 5,286.12億円 | 3.1%増 | 会社計画あり | 増収継続 |
| 営業利益 | 167.40億円 | 157.56億円 | 6.2%増 | 会社計画あり | 収益力改善 |
| 経常利益 | 172.36億円 | 160.07億円 | 7.7%増 | 中計更新 | 安定増益 |
| 純利益 | 120.20億円 | 102.38億円 | 17.4%増 | 配当190円 | 利益成長が強い |
| EPS | 開示参照 | 開示参照 | 増加 | 株主還元率33.6% | 還元も拡大 |
多角化ポートフォリオが機能し、利益成長が加速した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 自己資本比率 | 39.5% | 前期37.8% | 財務は改善 |
| 営業CF | 195.69億円 | 前期比35.86億円増 | 資金創出力は高い |
| 営業利益率 | 3.1% | 前期3.0% | 薄利だが改善 |
大きな高収益体質ではないが、商社型としては安定した改善が見える。
ポジティブ要因
住設・管材・空調が堅調
住設・管材・空調部門の売上高は2,234.92億円で6.6%増となり、空調や省エネ設備投資需要を取り込んだ。
建築・エクステリアが伸長
建築・エクステリア部門は11.3%増収で、防災・防犯関連や宅配ボックス拡販が寄与した。
営業CFが強い
営業CFは195.69億円の黒字で、売上債権減少も寄与しながら資金創出力が高まっている。
リスク要因
部門ごとの濃淡が大きい
工業機械部門は1.8%減収、エネルギー部門は6.0%減収となり、全体が一様に強いわけではない。
外部環境は不透明
原材料・エネルギー価格、通商政策、労働人口減少の影響は今後も残る。
利益率は依然薄い
営業利益率は3.1%で、商社型として一般的でも外部環境悪化には敏感である。
財務安全性
総資産は3,035.07億円、純資産は1,214.46億円、自己資本比率は39.5%へ改善した。営業CFは厚く、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は0.2年、インタレスト・カバレッジ・レシオは111.3倍で、財務安全性は良好である。
業界動向との関連
商社・設備流通業では、GX、省人化、データセンター、インフラ更新といったテーマが成長源になっている。YUASAは住設・空調・建築・建機まで広く展開し、複数の成長テーマを同時に取り込めている。
株価への示唆
多角化された事業群で増収増益を確保し、営業CFも強い点は評価されやすい。GXや省人化関連需要が続く場合は堅調評価を維持しやすい一方、景気減速や原材料高が進む場合は薄い利益率が重荷になる可能性がある。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
今期の総括
2026年3月期は、成長分野を取り込んで増収増益を達成し、財務も改善した。総合商社型の分散効果が見えた決算である。
来期見通し
会社は新たな長期ビジョンと中期経営計画を掲げ、経常利益300億円超などの長期目標を示した。次期もGX、省人化、レジリエンス需要の取り込みが軸になる。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は強気である。増収増益、強い営業CF、改善する財務の組み合わせが良く、多角化ポートフォリオが機能しているからである。次の焦点は高収益領域の比率上昇である。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月8日開示