決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期比 | 次期予想 | 見方 |
|---|---|---|---|---|
| 収益 | 1兆8,966.07億円 | 31.4%増 | 非開示 | 金融サービス拡大 |
| 税引前利益 | 5,166.67億円 | 83.0%増 | 非開示 | 市場要因が追い風 |
| 当期利益 | 4,305.42億円 | 127.6%増 | 非開示 | 大幅増益 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 4,275.77億円 | 163.7%増 | 非開示 | 最高益更新 |
| 1株当たり当期利益 | 666.82円 | 24.4%増 | 非開示 | 株主利益は拡大 |
営業利益はIFRS開示上は記載されていないため、税引前利益と最終利益を中心に評価するのが自然である。
定量評価
| 指標 | 実績 | 見方 |
|---|---|---|
| 親会社所有者帰属持分比率 | 4.7% | 金融グループとして低位だが構造的な面が強い |
| 総資産 | 38.29兆円 | バランスシートは極めて大きい |
| 現金及び現金同等物 | 6.40兆円 | 流動性は厚い |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分 | 2,776.99円 | 資本の裏付けは確認できる |
ポジティブ要因
金融サービス事業の拡大に加え、銀行、証券、保険、資産運用が幅広く利益を押し上げた。持分法による投資損益も954.64億円と高水準で、非連続な収益機会を取り込みやすい構造が出ている。金融市場の回復局面では収益が大きく伸びやすい点が強みである。
リスク要因
一方で、収益の振れ幅は大きく、株式市況や金利、投資評価の変化に左右されやすい。2027年3月期の業績予想は非開示で、投資家が実力値を見極めにくい点もハードルになる。配当も未定で、還元姿勢の見通しが定まりにくい。
財務安全性
総資産は38兆2,908億円、資本合計は2兆4,133億円、親会社の所有者に帰属する持分は1兆7,949億円で、親会社所有者帰属持分比率は4.7%となった。金融グループとしては低めだが、資産・負債ともに大きく、現金同等物も6兆円超を確保しているため、流動性は高い。
業界動向との関連
金融事業は株式市況、金利、資本市場の活況度に強く影響される。SBIホールディングスは銀行、証券、投資、保険を束ねるため、金利上昇と市場拡大の両方を取り込みやすいが、逆回転も速い。
株価への示唆
今期実績EPS666.82円を基準に、PER6倍、8倍、10倍の粗いレンジを置くと以下の水準になる。
| シナリオ | 想定PER | EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 6倍 | 666.82円 | 4,001円 |
| 中立 | 8倍 | 666.82円 | 5,335円 |
| 強気 | 10倍 | 666.82円 | 6,668円 |
ただし、これは今期実績に基づく簡易試算であり、来期が非開示である以上、実際の株価評価は金融市場環境と持分法損益の変動に強く依存する。
今期の総括
2026年3月期は、収益と利益の両面で大きく伸び、過去最高益を更新した。市場関連収益の強さが際立つ一方、再現性の見極めが必要な決算でもある。
来期見通し
2027年3月期の業績予想は非開示である。会社は、金融事業の特性上、株式市場等の変動要因の影響が大きいとしており、合理的な予想が可能になった時点で開示する方針を示している。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。利益水準は非常に強いが、非開示と変動性の高さが評価を難しくしているためである。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」、2026年5月1日開示