決算サマリー

項目2026年3月期実績前期比2027年3月期予想予想前期比進捗率
売上高486.11億円-1.7%511.00億円+5.1%該当なし
営業利益20.47億円-14.5%20.70億円+1.1%該当なし
経常利益25.50億円-12.2%25.65億円+0.6%該当なし
純利益21.12億円+10.2%17.36億円-17.8%該当なし
EPS117.29円+19.5%99.32円-該当なし
年間配当54円分割考慮が必要54円横ばい該当なし

通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。2024年10月1日付で1株を2株にする株式分割が実施されているため、配当の前年比較は分割影響を考慮する必要があります。

定量評価

指標2026年3月期2025年3月期見方
EPS117.29円98.18円純利益増により上昇。
ROE6.1%5.4%資本効率は改善。
ROA5.9%6.8%経常利益減により低下。
売上高営業利益率4.2%4.8%採算性は悪化。
自己資本比率77.9%83.7%低下したが高水準を維持。

営業利益率は低下しましたが、純利益とEPSは増加しました。営業面の弱さと最終利益の改善を分けて評価する必要があります。

ポジティブ要因

純利益とEPSは増加

営業利益・経常利益は減少した一方で、純利益は21.12億円で10.2%増、EPSは117.29円へ上昇しました。最終利益ベースでは前年を上回っています。

営業キャッシュ・フローが改善

営業CFは33.46億円で、前期の26.69億円から増加しました。利益率は低下したものの、キャッシュ創出力が改善している点はポジティブです。

高い財務安全性

総資産436.30億円、純資産340.07億円、自己資本比率77.9%です。前期の83.7%からは低下しましたが、自己資本比率は依然として高く、財務体質は堅いです。

リスク要因

本業利益は減少

売上高は1.7%減、営業利益は14.5%減、経常利益は12.2%減となりました。機械工具や設備投資関連の需要が弱い局面では、営業利益率が圧迫されやすいです。

来期は純利益減予想

2027年3月期は売上高5.1%増、営業利益1.1%増を見込む一方、純利益は17.8%減の17.36億円を予想しています。今期の純利益増が一時要因を含む可能性があり、来期の最終利益には慎重さが必要です。

自己資本比率の低下

自己資本比率は83.7%から77.9%へ低下しました。水準自体は高いものの、純資産は354.85億円から340.07億円へ減少しており、資本の増減要因は確認が必要です。

財務安全性

財務安全性では、総資産436.30億円、純資産340.07億円、自己資本比率77.9%を確認します。1株当たり純資産は1,945.71円で、前期の1,852.42円から増加しました。

キャッシュ・フローは営業CF33.46億円、投資CF-6.00億円、財務CF-16.98億円、現金及び現金同等物の期末残高83.00億円です。現金残高は前期の72.53億円から増加しており、資金面の余力は改善しています。

業界動向との関連

杉本商事は機械工具、測定機器、産業機器などを扱う専門商社であり、製造業の設備投資や工場稼働率に業績が左右されます。需要回復局面では売上増が期待できますが、競争環境や仕入価格、人件費によって利益率が圧迫される可能性があります。

来期は増収・営業増益を見込んでおり、機械工具・設備投資需要の回復が前提になっています。製造業の投資マインド、半導体・自動車・機械関連の設備投資動向が重要になります。

株価への示唆

株価への示唆は中立です。純利益増、営業CF改善、高自己資本比率、配当維持は下支え材料です。一方で、売上・営業利益・経常利益が減少しており、本業の勢いには弱さがあります。

2027年3月期は増収・営業増益予想ですが、純利益は減益予想です。市場は、営業利益が回復基調に戻るか、配当54円を安定的に維持できるかを重視しやすい局面です。

今期の総括

2026年3月期は、売上高486.11億円、営業利益20.47億円、経常利益25.50億円となり、営業段階では減収減益でした。一方で、純利益は21.12億円で10.2%増となり、EPSも117.29円へ上昇しました。

営業CFは33.46億円に改善し、現金残高も83.00億円へ増えています。営業利益率の低下は注意点ですが、財務とキャッシュ面は堅調です。

来期見通し

2027年3月期の会社予想は、売上高511.00億円、営業利益20.70億円、経常利益25.65億円、純利益17.36億円、EPS99.32円です。売上高は5.1%増、営業利益は1.1%増を見込む一方、純利益は17.8%減の計画です。

年間配当予想は54円、配当性向予想は55.4%です。株式分割後も年間54円を維持する見通しで、安定配当を意識した方針が続いています。

総合判断

総合判断は中立である。営業利益率の低下と本業減益は警戒材料ですが、純利益増、営業CF改善、高自己資本比率、配当維持は評価できます。

来期は増収・営業増益予想ながら純利益は減益見通しです。投資判断では、機械工具・設備投資需要の回復が営業利益率の改善につながるかを確認したい局面です。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、杉本商事、開示日: 2026-04-27
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。