米国株:主要3指数はそろって下落

5月19日の米国市場では、主要3指数がそろって下落した。

AP通信によれば、S&P 500は3日続落し、ダウ平均、ナスダックも下げた。

指数終値前日比
ダウ平均49,363.88ドル-322.24ドル、-0.6%
S&P 5007,353.61-49.44、-0.7%
ナスダック総合25,870.71-220.02、-0.8%

背景にあるのは、米長期金利の上昇と、NVIDIA決算前の利益確定である。

特にAI関連株は直近で大きく買われていたため、決算前にいったんポジションを軽くする動きが出やすい。

NVIDIAは米国時間5月20日の引け後に決算発表を予定しており、世界の半導体株にとって最重要イベントになっている。

金利と為替:ドル円159円付近、介入警戒も意識

米国債市場では、10年債利回りが4.66%台へ上昇した。

高い金利は、将来利益の期待で買われやすいハイテク株には逆風になりやすい。

一方、為替市場ではドル円が159円付近で推移している。

指標水準感
米10年債利回り4.66%台
ドル円159円付近
注目点160円接近による介入警戒

円安は輸出企業の業績期待を支える一方、160円が近づくと財務省・日銀による口先介入や実弾介入への警戒が強まりやすい。

そのため、ドル円が159円台後半へ進む局面では、為替の急反転リスクも意識しておきたい。

前日の日本株:日経平均は4日続落

5月19日の東京市場では、日経平均株価が4営業日続落した。

朝方は買い先行で始まったが、買い一巡後は半導体関連や指数寄与度の大きい銘柄に売りが出て、終値は60,550円59銭となった。

項目内容
日経平均終値60,550円59銭
前日比-265円36銭
値動き朝高後に失速
主な重し半導体関連株の利益確定売り

前日までの上昇局面で日経平均は6万円台を維持しているものの、短期的には高値圏での利益確定が出やすい。

そのため、本日は6万円台を維持できるか、そしてNVIDIA決算前に半導体株へ買い戻しが入るかが焦点になる。

本日の日経平均予想レンジ

本日の予想レンジは、次のように見る。

60,400円〜61,100円

上値では、NVIDIA決算前の様子見ムードが重しになりやすい。

一方、下値では、159円付近の円安や押し目買いが支えになりやすい。

水準見方
61,100円近辺NVIDIA決算前で利益確定が出やすい
60,500円前後前日終値近辺。方向感を探る水準
60,400円近辺米株安を織り込んだ後、押し目買いが入るか確認

CME日経平均先物は早朝時点で6万0,700円前後と伝わっており、前日の日経平均終値から大きく崩れるほどではないが、米株安を受けて上値は重くなりやすい。

投資家心理としては「NVIDIA決算後に大きく動くなら、今日無理に買う必要はない」という空気が強まりやすい。

そのため、日中は上下に振れても、大引けにかけて取引高が細る可能性がある。

焦点1:NVIDIA決算待ちで半導体株は手控え

最大の注目材料はNVIDIA決算である。

NVIDIAは米国時間2026年5月20日の市場引け後に、2027会計年度第1四半期決算を発表する予定である。

今回の決算は、日本株にとっても極めて重要だ。

理由は、日経平均の値動きに半導体関連株の影響が大きいからである。

特に注目される銘柄は次のとおり。

銘柄コード注目点
東京エレクトロン8035AI半導体設備投資の継続性
アドバンテスト6857AIチップ検査需要
ディスコ6146先端チップ加工・研削需要
レーザーテック6920EUV関連投資期待

NVIDIA決算が強ければ、AI半導体の設備投資継続期待から日本の装置株にも買いが入りやすい。

逆に、ガイダンスが市場期待を下回れば、半導体株全体に利益確定売りが出やすい。

したがって本日は、決算発表前のポジション調整が中心になりやすい。

朝方は、ナスダック安と米金利上昇を受けて、値がさ半導体株が売り先行となる可能性がある。

ただし、今夜のNVIDIA決算を前に売り方も深追いしにくく、前場で米株安を織り込んだ後は下げ渋る展開も考えられる。

焦点2:決算発表一巡で個別物色へ

3月期決算企業の発表はほぼ一巡した。

そのため、相場全体のテーマは「決算発表そのもの」から、今期見通しを受けた選別投資へ移っている。

今後買われやすいのは、次のような企業である。

  • 今期ガイダンスが市場想定より強い企業
  • PBR1倍割れ改善策を打ち出す企業
  • 増配、自社株買いなど株主還元を強化する企業
  • 価格転嫁で営業利益率を改善できる企業
  • AI、半導体、電力、ロボティクスなど実需テーマを持つ企業

一方、決算内容が悪くなくても、事前期待が高すぎた銘柄は売られやすい。

2026年5月後半の日本株は、指数全体よりも個別銘柄の選別が重要になりやすい。

焦点3:為替の底堅さは下支え材料

為替が円安方向で底堅く推移すれば、輸出株には下支えになりやすい。

ただし、日経平均が6万円台の高値圏にあるため、円安だけで全面高になるほど単純ではない。

むしろ本日は、半導体株に手を出しにくい分、資金が次のような領域へ向かう可能性がある。

  • 中小型の好決算銘柄
  • 高配当・増配銘柄
  • 金利上昇メリット株
  • 防衛、電力、重電、ロボティクス関連
  • 割安な内需株

大型半導体株が止まる日は、指数は重くても、個別では値上がり銘柄が多い展開もあり得る。

焦点4:原油高と円安で内需株は選別

原油高と円安が同時に意識される局面では、コストプッシュ型のインフレ懸念が高まりやすい。

そのため、外食、小売、食品などの内需株では、価格転嫁できる企業とできない企業の差が出やすい。

セクター見方
外食・小売コスト増を価格転嫁できるかが焦点
銀行・保険金利上昇メリットが意識されやすい
エネルギー原油高が追い風になりやすい
防衛・重電個別テーマとして資金が向かいやすい

指数が重い日ほど、セクター間の資金移動を確認したい。

今日の投資スタンス

本日は、攻めすぎる日というより、今夜から明朝の大きな値動きに備える日である。

特に半導体関連株は、NVIDIA決算後に上下どちらにも大きく動く可能性がある。

したがって、初心者は次の3点を意識したい。

  1. 決算前に半導体株へ過度に集中しない
  2. 短期の急騰・急落に飛び乗らない
  3. 現金比率とポジションサイズを確認する

NVIDIA決算をまたぐ場合は、上振れだけでなく、材料出尽くしやガイダンス失望も想定しておくべきである。

午前中に米国株安を織り込んだ後は、売り買いともに手控えられ、前場安・後場こう着のような決算待ち相場になる可能性がある。

まとめ

2026年5月20日の日本株市場は、NVIDIA決算前の様子見ムードが中心になりやすい。

日経平均は6万円台を維持しているものの、高値圏で利益確定が出やすく、半導体株の上値は重くなりやすい。

本日の見方は次のとおり。

項目見通し
日経平均レンジ60,400円〜61,100円
相場ムード売り先行後、神経質なもみ合い
主役NVIDIA決算待ち、米金利、半導体株
個別物色金融、エネルギー、防衛、好決算、増配
投資スタンス攻めすぎず、明日の変動に備える

本日は、

今日勝ちに行く日

というより、

明日の大波に備えてポジションを整える日

と考えるのが現実的である。

参考資料

本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。