選定条件

この評価は、5月13日公開の決算を対象にし、下記条件で抽出した。

  • 対象日:2026-05-13 の決算ファイル
  • セクター:`不動産業`
  • 可能なら `2026Q4`(2026年3月期通期)を優先
  • 純利益が数値で確認できる銘柄を対象
  • 過去比の増減率(純利益)を補助指標として確認

不動産業 純利益上位5社(2026年5月13日)

順位企業名|コード売上高(前年比)営業利益(前年比)純利益(前年比)営業利益率ROE会社予想(営業利益)
1三井不|880127,097.47億円(+3.2%)3,977.88億円(+6.7%)3,133.19億円(+7.9%)14.7%8.7%4,100億円
2三菱地所|880217,461.48億円(+10.5%)3,297.30億円(+6.6%)2,225.07億円(+17.5%)18.9%8.5%3,700億円
3住友不|883010,577.65億円(+4.3%)2,991.55億円(+10.2%)2,125.35億円(+10.9%)28.3%4.2%3,200億円
4フージャース|32841,385.79億円(+50.4%)138億円(+49.6%)71.29億円(+30.5%)10.0%15.0%139億円
5三重交通GHD|32321,102.60億円(+6.2%)97.56億円(+15.9%)62.50億円(+3.2%)8.8%9.4%個別確認

※上位は純利益規模順。大手寄りの配列ではあるが、規模が異なる銘柄が混在する点はあらかじめ確認しておくこと。

業界横断でみる読み方(増収・増益)

1) 売上拡大が上位4社まで効いている

上位1〜3位の大手は、売上規模が非常に大きく、営業利益と純利益の両方が増加している。 特に三菱地所は売上が2桁増で、収益の土台と利益拡大の同時進行が確認できる。

2) 営業利益率は安定化の余地が差別化ポイント

不動産銘柄は営業利益率だけを見ると、土地売却や再開発局面の変動を受けやすい。 今回の上位5社では、三井不が14.7%、三菱地所が18.9%、住友不が28.3%と、大手3社の収益力が目立つ。 一方、フージャースは10.0%、三重交通GHDは8.8%で、利益率の水準には差がある。 この差は、収益構造の違い(開発依存、運営型資産、投資・再開発の比率)を反映している可能性が高い。

3) 一部は来期見通しが慎重化要素

三菱地所・三井不・住友不は来期計画が公開されているため、通期の持続確認は比較的しやすい。 一方、三重交通GHDは不動産専業ではなく交通・流通・レジャー等を含む複合企業であるため、 不動産大手と同じ物差しで一括評価せず、セグメント別の利益貢献を確認したい。

銘柄別コメント

  • 三井不(8801)
  • 総合的に一番バランスが整っている。
  • 増収増益(+3.2%、+7.9%)に加え、来期予想もプラスゾーン寄り。
  • 三菱地所(8802)
  • 利益率と増益余地のバランスが良い。
  • 来期の営業利益増益計画は、現行の収益効率維持が前提。
  • 住友不(8830)
  • 利益成長の速度はまずまず強い。
  • 営業利益率は概算で28.3%と高く、収益性は大手3社の中でも目立つ。
  • フージャース(3284)
  • 収益成長が非常に速い(売上+50%台)。
  • ただし規模が小さいため、市場評価はボラティリティが大きくなりやすいタイプ。
  • 三重交通GHD(3232)
  • 純利益は増益だが、事業ポートフォリオは不動産専業とは異なる。
  • 交通・流通・レジャーを含めた利益構成を分けて見る必要がある。

今回の業界評価(短い結論)

不動産業の5/13枠で見ると、通期純利益トップは大手3社が圧倒的。 ただ、上位5社の中には「中小規模で成長は高いがボラティリティの高い銘柄」が混ざるため、 実務的には「通期利益は増えたか」「来期計画は現実的か」「営業利益率は持続し得るか」を3点で見るのが妥当。

評価シグナル(今回の結論)

  • 強気要素:上位3社で通期の増収増益と、一定の営業効率改善が確認できる
  • 中立要素:一部銘柄は規模が小さく、来期予想に減益要素が見える
  • 弱気要素:業種的に一過性の需給イベント、資産取引タイミングの影響を受けやすい

出典

本記事は、5月13日公開の決算短信に基づく。各銘柄の詳細は、個別決算記事リンク先を参照。

  • 三井不:`2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)`
  • 三菱地所:`2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)`
  • 住友不:`2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)`
  • フージャース:`2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)`
  • 三重交通GHD:`2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)`
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。