還付だけ見てはいけない

投資家がやりがちな判断は、次のようなものです。

配当を申告すれば税金が戻る
だから申告した方が得

税金だけ見れば正しい場合があります。ただし、確定申告で所得として扱われることで、別の制度に影響する場合があります。

影響しやすいもの

項目何が起きるか
扶養合計所得金額が増え、扶養判定に影響する場合がある
配偶者控除・配偶者特別控除控除額が変わる場合がある
国民健康保険料所得増加で保険料が上がる場合がある
介護保険料・後期高齢者医療所得判定に影響する場合がある
自治体の給付・負担所得基準に関係する場合がある

特に退職後の人、自営業者、扶養内で投資している人は要注意です。

源泉徴収あり口座の強み

特定口座の源泉徴収ありは、申告不要にできる場合があります。

申告不要を選べる場合、投資利益をあえて申告しないことで、扶養や保険料の判定に影響させずに済むケースがあります。

一方、損益通算や繰越控除を使うには申告が必要になることがあります。つまり、申告するメリットと副作用を比べる必要があります。

判断の流れ

申告する前に、次の順番で確認します。

順番確認すること
1申告で戻る税額
2合計所得金額への影響
3扶養・配偶者控除への影響
4国民健康保険料や自治体制度への影響
5損益通算・繰越控除を使う必要性

還付額が数万円でも、保険料や控除減少でそれ以上の負担が出る場合があります。

まとめ

  • 確定申告で税金が戻っても、全体では損することがある
  • 扶養、配偶者控除、国民健康保険料への影響を確認する
  • 源泉徴収あり口座は申告不要を選べることがある
  • 損益通算や繰越控除とのバランスで判断する

投資の税金は「税額」だけでは完結しません。家計全体の手残りで判断することが大切です。

出典

本記事は、特定口座制度、配当所得、給与所得者の確定申告要件に関する国税庁情報を基に作成しています。

本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。