何が変わったのか

今回のポイントは、国内株式の売買コストが大きく下がったことです。

三菱UFJ eスマート証券は、2026年5月18日約定分から、SOR注文を選択した国内現物株式と国内信用取引の取引手数料を原則無料にしました。(三菱UFJ eスマート証券 公式案内)

主な変更点

項目内容
国内現物株式SOR注文を選択すると取引手数料が原則0円
国内信用取引SOR注文を選択すると取引手数料が原則0円
プチ株®SOR対象外だが取引手数料0円
信用取引コスト2026年6月1日から金利・貸株料を一部引き下げ
SOR注文寄成・寄指・引成・引指・不成・IOCにも対応

特に、日本株をこまめに売買する人にとっては、1回ごとの手数料がなくなることで、取引コストの見え方が変わります。

手数料0円の条件

国内現物株式と国内信用取引で手数料0円の対象になるには、原則としてSOR注文を選ぶ必要があります。

SOR注文とは、東証やPTSなど複数の接続先を比較し、より有利な条件での約定を目指して注文を回す仕組みです。三菱UFJ eスマート証券のSORは、東証、ジャパンネクストPTS、ODX株式PTS市場、JAX市場、MSプールなどを接続先としています。

SOR注文を選んだ場合

取引手数料
国内現物株式約定代金にかかわらず無料
国内信用取引約定代金にかかわらず無料

一方で、SOR注文を選ばない場合は、従来型の手数料体系が適用されます。

たとえば現物株式では、SORを選ばない場合、約定代金に応じて55円から上限4,059円(税込)の手数料がかかります。信用取引でも、SORを選ばない場合は約定代金に応じた手数料が発生します。

プチ株®も無料

プチ株®は、三菱UFJ eスマート証券の単元未満株サービスです。

通常、日本株は100株単位での売買が中心ですが、プチ株®を使うと1株単位で取引できます。

今回の改定では、プチ株®も約定代金にかかわらず取引手数料0円になりました。

プチ株®の見方

項目内容
取引単位1株単位
SOR注文利用不可
取引手数料無料

プチ株®はSOR注文の対象外ですが、SOR設定の有無に関係なく手数料無料です。少額で個別株を試したい人や、配当株を少しずつ買いたい人には使いやすい変更です。

6月1日から信用取引コストも下がる

2026年6月1日からは、信用取引の一部コストも引き下げられます。(三菱UFJ eスマート証券 プレスリリース)

通常条件の主な水準

項目改定後
制度信用取引 金利年2.80%
制度信用取引 貸株料年1.10%
一般信用取引(長期)金利年2.79%
一般信用取引(長期)貸株料年1.10%

信用取引では、売買手数料だけでなく、買建なら金利、売建なら貸株料もコストになります。

短期売買では手数料0円の効果が見えやすいですが、建玉を持ち越す場合は、金利・貸株料の確認も重要です。

どんな人にメリットがある?

1. 日本株を何度も売買する人

取引回数が多いほど、手数料0円の効果は大きくなります。

これまで1回あたり数十円から数百円の手数料が気になっていた人にとっては、売買コストを抑えやすくなります。

2. 少額で株を買いたい人

プチ株®の手数料0円化により、少額投資との相性がよくなりました。

1株単位で買う場合、以前は手数料負担が相対的に重くなりやすい場面がありました。無料化によって、少額の分散投資を試しやすくなります。

3. 信用取引のコストを見直したい人

信用取引では、売買手数料に加えて金利・貸株料が重要です。

2026年6月1日以降は金利・貸株料の一部が下がるため、信用取引を使う人は他社とのコスト比較をしやすくなります。

注意点

SOR注文が原則条件

国内現物株式・国内信用取引の手数料0円は、原則としてSOR注文の選択が条件です。

注文画面でSORが有効になっているか、初回取引前に確認しておくと安心です。

地方市場は対象外

名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所の上場株式は、手数料無料の対象外です。

地方市場の銘柄を取引する場合は、通常の手数料がかかる前提で確認しましょう。

電話注文や強制返済は対象外

電話注文は、NISA口座での取引を除き、オペレーター料金が別途かかります。

また、信用取引の強制返済は無料化の対象外です。信用取引を使う場合は、追証や建玉管理にも注意が必要です。

SORは価格改善を保証するものではない

SORは、複数市場を比較して有利な約定を目指す仕組みです。

ただし、必ず最安値で買える、必ず最高値で売れる、という保証ではありません。相場状況や流動性によって、約定価格や約定市場は変わります。

今日確認すること

確認項目見るポイント
SOR設定注文画面でSOR注文が選ばれているか
取引市場地方市場の銘柄ではないか
プチ株®1株単位で買いたい銘柄があるか
信用取引コスト金利・貸株料を年率で確認する
約定履歴どの市場で約定したか確認する

手数料無料は便利ですが、売買判断そのものを有利にするものではありません。

まずは、注文設定、対象外条件、約定履歴を確認しながら使うのが現実的です。

まとめ

  • 三菱UFJ eスマート証券は、2026年5月18日約定分から国内株式手数料を原則0円化
  • 国内現物株式・国内信用取引では、原則としてSOR注文の選択が必要
  • プチ株®はSOR対象外だが、取引手数料0円
  • 2026年6月1日から信用取引の金利・貸株料も一部引き下げ
  • 地方市場、電話注文、強制返済などは無料対象外に注意
  • SORは価格改善を目指す仕組みであり、約定価格を保証するものではない

日本株の取引コストを抑えたい人にとって、今回の改定は確認する価値があります。

ただし、無料化だけで取引回数を増やすと、売買判断が雑になりやすい点には注意が必要です。コスト削減はあくまで補助効果として使い、銘柄選びやリスク管理を優先しましょう。

出典

本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。