決算サマリー

項目第1四半期実績前年同期増減率通期計画進捗率
売上高151.54億円143.06億円5.9%増622.00億円24.4%
営業利益5.43億円3.52億円54.1%増25.40億円21.4%
経常利益4.81億円2.54億円89.3%増23.00億円20.9%
純利益2.79億円1.14億円145.0%増14.90億円18.7%
EPS27.38円11.20円144.5%増146.06円18.7%

第1四半期は増収増益だった。食品事業の改善が大きく、通期計画に対する売上進捗はおおむね4分の1水準である。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率144.5%増前年同期比四半期利益が大きく改善
ROIC開示なし四半期短信に記載なし資本効率は未確認
PER推移市場データ未使用株価データ未取得会社予想EPSでシナリオ補完

数字からは、営業利益率が2.5%から3.6%へ改善した。ただし通期純利益計画は前期比84.5%減であり、前年の特殊要因との比較には注意が必要である。

ポジティブ要因

食品事業が大幅増益

食品事業は売上高105.89億円で5.0%増、営業利益4.86億円で264.0%増となった。主力製品の販売と価格適正化が寄与した。

高付加価値品を拡販

独自の香味技術を応用した製品、カカオ不足の代替需要に対応した製品、食感差別化に着目した新製品の販売を進めた。

全社利益率が改善

販売価格の適正化、調達見直し、生産効率改善により、営業利益は54.1%増となった。コスト増を一部吸収できている。

自己資本比率は50%台

自己資本比率は50.2%で、前期末50.6%から小幅低下したが、50%以上の高い水準を維持している。

リスク要因

油化事業は減益

油化事業は売上高44.57億円で6.6%増だったが、営業利益は0.36億円で73.9%減となった。原材料価格上昇と需要低迷が響いた。

原材料相場が高い

各国のバイオ燃料政策や円安により、油脂原料相場や調達コストが高値圏で推移している。価格転嫁が遅れる場合、利益率が低下する可能性がある。

通期純利益は減益計画

通期純利益は14.90億円で前期比84.5%減の計画である。第1四半期は好調だが、通期比較では前期の特殊要因を踏まえた慎重な見方が必要である。

国内需要の弱さ

油化事業では国内製造業向け需要の低迷や海外廉価品の台頭が示されている。数量面の伸びが鈍い場合、価格適正化だけでは限界がある。

財務安全性

総資産は843.49億円、純資産は423.70億円、自己資本比率は50.2%である。50%以上の高い水準だが、前期末50.6%から小幅低下した。流動比率は約162.6%で安全圏にある。一方、借入金は増加しており、原材料高と在庫・設備投資の資金負担を注視したい。

業界動向との関連

油脂加工業界は、原料油脂相場、為替、エネルギー価格、食品需要、製造業向け需要に左右される。食品事業は価格適正化が効いた一方、油化事業は原材料高と需要低迷の影響を受けた。コスト転嫁力が業績の分かれ目である。

株価への示唆

株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。市場株価データは使用せず、会社予想EPS146.06円に食品・化学系企業としてのシナリオPERを掛けた条件付き試算とする。食品事業の利益改善が続く場合は上位シナリオに近づく可能性がある一方、油化事業の採算悪化や原材料高が続く場合は下振れる可能性がある。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気7.0倍146.06円1022円
中立9.0倍146.06円1315円
強気11.0倍146.06円1607円

今期の総括

第1四半期は食品事業の伸長により増収増益となった。全社利益率も改善したが、油化事業の減益と原材料高が残る。通期計画に対してはまだ序盤である。

来期見通し

2026年12月期通期は売上高622.00億円、営業利益25.40億円、経常利益23.00億円、純利益14.90億円を計画し、予想は据え置かれた。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

総合判断

総合判断は中立である。食品事業の大幅増益と自己資本比率50.2%は評価できるが、油化事業の減益と通期純利益減計画が重い。次回は食品事業の利益率維持と油化事業の採算改善を確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、ミヨシ油脂株式会社、2026年5月11日開示
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