決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率
売上高31.27億円30.71億円+1.8%
営業利益-4.24億円-2.34億円赤字拡大
経常利益-0.75億円2.82億円赤字転落
当期純利益-2.61億円1.19億円赤字転落
EPS-113.55円51.89円赤字転落

売上は微増だが、営業赤字は拡大した。ここが一番大きい。経常利益も赤字に転じ、最終損益は2.61億円の赤字。2025年2月期の訂正後数値と比べても、収益性はさらに悪化している。

セグメント別の状況

セグメント売上高増減率セグメント利益
マーケティングDX事業27.80億円-3.0%1.29億円
不動産DX事業3.48億円+69.8%-0.23億円

マーケティングDXは既存顧客の継続率が約97%と高水準だった一方、売上高は減少し、セグメント利益も前年同期比で大きく減った。不動産DXは「解体の窓口」「解体エージェント」「外壁塗装エージェント」を展開し、申込累計件数は6万件を突破したが、顧客獲得のための先行投資が重く赤字だった。

成長余地はある。ただ、いまの数字では「伸びているから良い」とは言いにくい。広告費や集客コストをかけた結果、どれだけ利益として残るかが問われている。

財務安全性

項目2026年2月期
総資産19.06億円
純資産0.40億円
自己資本比率2.1%
営業CF-1.79億円
投資CF-1.82億円
財務CF3.47億円
現金及び現金同等物11.25億円

自己資本比率2.1%はかなり薄い。現金は11.25億円あるが、営業CFは1.79億円のマイナス、投資CFも1.82億円のマイナス。財務CFは借入などで3.47億円のプラスになっている。

資金がすぐ尽きるという話ではない。ただ、資本の薄さと営業赤字が同時に出ているため、次の決算では黒字化の兆しだけでなく、資本政策の必要性も意識されやすい。

決算開示遅延と過年度訂正

同社は2026年5月29日、2026年2月期決算短信を開示したが、開示は期末後50日を超えた。理由として、特別調査委員会の調査、主要取引先に関連する一部取引で架空循環取引が確認されたこと、過年度財務諸表等の訂正作業、追加決算手続、監査手続に時間を要したことを挙げている。

過年度訂正では、ジー・プラン株式会社に関連する取引について、売上高および外注費として計上していた取引を取り消し、営業外収益で処理する見直しが行われた。加えて、減損損失の計上や繰延税金資産の取り崩しも発生している。

投資家目線では、ここが一番重い。数字の良し悪し以前に、取引実在性確認と内部統制への信頼をどう戻すかが問われている。

2027年2月期見通し

項目会社予想前期比
売上高33.63億円+7.5%
営業利益0.13億円黒字転換
経常利益0.03億円黒字転換
当期純利益-0.61億円赤字継続
EPS-26.73円-

会社は2027年2月期に営業黒字転換を見込む。ただし営業利益予想は0.13億円と薄い。少しコストがぶれれば赤字に戻る水準であり、ここはかなり保守的に見たい。

マーケティングDXの回復、不動産DXの先行投資の抑制、内部管理体制の強化。この3つが同時に進まないと、株価の本格的な見直しは起きにくい。

総合判断

総合判断は要注意・中立。売上高31.27億円は微増だが、営業損失4.24億円、当期純損失2.61億円、自己資本比率2.1%という組み合わせは重い。2027年2月期は営業黒字転換予想だが、利益額は小さく、まだ安心できる段階ではない。

短期的には、決算訂正後の信頼回復、内部統制の再構築、営業黒字化の実績確認が焦点になる。市場はまだ疑っている。数字で疑いを消せるかどうかが、次のテーマだ。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信および関連開示資料を基に作成しています。

  • 「2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」、バリュークリエーション、開示日: 2026-05-29
  • 「2026年2月期決算短信の開示が期末後50日を超えたことに関するお知らせ」、バリュークリエーション、開示日: 2026-05-29
  • 「過年度有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度決算短信等の訂正に関するお知らせ」、バリュークリエーション、開示日: 2026-05-29
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。