移動平均線とは?平均から外れる古い価格にも注目する

何日を、どの方法で平均するかを決める

単純移動平均は、一定期間の終値を足して本数で割ります。5日、25日、75日など、採用する期間が違えば、同じ株価でも線の位置は変わります。日足と週足では一本が表す長さも違います。

指数平滑移動平均など、直近の価格を重く扱う別の計算方法もあります。チャートを比べる際は本数だけでなく、単純平均かどうかもそろえます。二つの画面の線が違うからといって、どちらかの価格データが誤りとは限りません。

新しい価格と、外れる価格の差で動く

架空の終値100円、110円、90円の3本なら、平均は100円です。次の終値が120円になると、最初の100円が外れて、110円、90円、120円の平均約106.67円へ変わります。追加された価格と外れた価格の差20円を、3で割った約6.67円だけ上がります。

これにより、当日の価格が前日と同じでも、古い高い価格が計算から外れれば平均が下がることがあります。株価と線の距離が縮まった場合も、株価が戻ったのか、線の側が動いたのかを分けて見ます。

価格の後から変わる指標

線の上向き・下向きは、過去の価格の並びがどう変化したかを示します。平均化すると細かな値動きをならせますが、突然の会社発表や翌朝の価格差を先に織り込む機能はありません。期間を長くすると動きはなめらかになる一方、最近の変化の反映は遅くなります。

価格が線の上だから割安、下だから割高という判断もできません。線は利益や資産から計算した企業価値ではなく、過去の価格の平均です。

交差の読み方と、検証する条件

短期線が長期線を上に抜く形はゴールデンクロス、下に抜く形はデッドクロスと呼ばれます。ただし横ばい相場では上下の交差が繰り返されることがあり、都度売買すれば費用が積み上がります。

利用するなら、期間、価格データ、平均の方式、判定する時点を記録します。取引時間中に動く線と、引け後に確定した終値からの線も同じではありません。企業の材料や出来高とは別の情報として扱うことで、指標にできない役割まで期待せずに済みます。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。