株価が高い会社のほうが小さい場合
A社は株価4,800円で対象株式数100万株、B社は株価480円で2,000万株とします。単純な時価総額はAが48億円、Bが96億円です。1株の値段はAが高くても、株式全体の市場価値はAのほうが小さくなります。自己株式や浮動株の調整などを省いた仮例です。
小型・大型を分ける金額は、対象市場や指数、研究方法で異なります。株価だけで小型と決めたり、株数の違いを省いて会社規模を比べたりすると、分類を取り違えます。
過去の銘柄群についての研究
FamaとFrenchの1992年研究は、過去の米国株について、時価総額などと平均収益の関係を分析しています。小型株効果はこうした銘柄群の関係を説明する言葉です。小さな企業なら大きく成長するという事業の予測とは分けます。
研究には対象期間、組入条件、収益の加重方法があります。比較した平均差は、市場や期間を変えれば同じとは限らず、個人が選んだ一銘柄の成績にも直接移せません。
規模と事業、流動性を別に調べる
小型と分類される中にも、成熟した事業や成長中の事業があります。時価総額が小さい理由が業績不振なら、低い価格を成長余地だけで説明はできません。利益、財務、資金調達の条件を見ます。
また、売買の少ない銘柄では希望する数量を希望価格で売れない場合があります。過去の収益を比べるときも、売買費用や退出した企業を含むかまで確かめます。規模は調査を始める分類であり、投資の有利さを確定する答えではありません。
出典
- Fama and French(1992)『The Cross-Section of Expected Stock Returns』(出版社公開本文・過去の米国株の分析)
- Kenneth R. French『Description of Fama/French Factors』(著者の大学公開資料・HML/SMBの定義)
- 日本取引所グループ「売買成立の方法」
出典確認日:2026年10月23日。