セル・イン・メイとは
「Sell in May」は、5月に株を売り、秋ごろに市場へ戻るという季節性を表す相場の言い回しです。英語圏で知られていますが、特定の年や市場で見られた傾向が、今後も同じように続くとは限りません。日本株にそのまま当てはまるともいえません。
この言葉を知る利点は、季節性を投資仮説の一つとして検討できることです。過去データを調べるなら、対象市場、期間、配当を含むか、税や売買手数料を差し引いたかをそろえて比較します。5月だけを切り取って結果を選ぶと、都合のよい結論になりやすいため、別の期間やベンチマークでも確認します。
売買判断に使う前の注意
季節性が過去に観察されたとしても、原因が特定できないことや、取引コストを差し引くと差が小さくなることがあります。毎年の値動きは金利、景気、企業業績、為替、政策などにも左右されます。季節アノマリーだけを根拠に全資産を売却すると、相場上昇に参加できない可能性があり、逆に保有を続ければ下落の影響を受けることもあります。
- 自分が投資する市場と対象期間のデータか
- 上昇・下落した年の両方を確認したか
- 配当、税、売買コストを考慮したか
- その季節性がなくなった場合の判断を決めているか
季節性は将来の利益を約束する売買ルールではありません。相場の背景を点検する入口として使い、投資目的、資金の使用時期、リスク許容度と合わせて考えましょう。