人気がない理由を数値へ戻す
「人の行く裏に道あり花の山」は、多くの人が向かう方向と違うところに機会が残る可能性を表す相場格言です。市場参加者と違う行動をすれば必ず有利になる法則ではありません。不人気の原因が一時的なのか、事業の収益力が長く下がった結果なのかで判断は変わります。
以下は価格と予想利益だけを変える独自の仮例です。実在企業の成功事例や株価予測ではありません。
株価3分の2でも、PERは上がることがある
架空の企業の株価が1,800円、予想1株利益が120円ならPERは15倍です。株価が1,200円に下がっても、予想利益が60円へ減っていればPERは20倍になります。価格は3分の2ですが、予想利益に対する倍率は上がっています。
この例で「売られすぎ」と考えるなら、60円が一時的な利益水準であり、回復するという見立てが必要です。値下がり率そのものは、回復の根拠になりません。PERの分母に過去実績と将来予想を混在させると、比較条件も変わってしまいます。
回復の見込みを分けて検討する
自分が利益120円への回復を想定するなら、販売数量、販売単価、費用など、どの要因が戻ると考えたかを分けられます。設備の稼働が戻っても、競争によって単価が下がれば、利益は以前の水準に届かないかもしれません。
また、利益が戻るまでに借入の返済や増資が必要なら、現在の株主が受け取る価値も変わります。事業の回復と株価の回復を一つの出来事として扱わず、財務や株式数も見る余地があります。
人気が戻った後だけを選ばない
後から上がった不人気銘柄だけを並べれば、逆張りは容易に見えます。しかし、下がり続けた銘柄も含めて同じ判断条件で比べなければ、当時どの程度の不確実性があったかは分かりません。
格言を使うなら、買った理由、回復を見込んだ根拠、その根拠が崩れる条件を事前に残すと検証しやすくなります。他人と違う意見を持つ自信と、見込み違いで失う金額を負担できるかは別に考える必要があります。
出典
参考資料の確認日:2026年10月23日。