ジム・ロジャーズとは?意味と投資判断での使い方

人名であり、一つの投資公式ではない

ジム・ロジャーズは投資家・著者です。著書を刊行するPenguin Random Houseの紹介では、クォンタム・ファンドを共同創設し、『Hot Commodities』『Investment Biker』などを著した経歴が確認できます。人名を「投資家の考え方そのもの」と定義するのは不正確です。

本人の旅行記や商品投資に関する本を読むと、身近な企業だけでなく、国際的な需要や資源へ視野を広げるきっかけになります。ただし、名前を知るだけで現在の推奨銘柄や売買時期が分かるわけではありません。今回の記事は本人の最新ポートフォリオを紹介するものではありません。

商品指数と、関連企業の株は同じものではない

ロジャーズが設計したRICIは、農産物、エネルギー、金属などを対象とする商品指数です。保有者の利益がどの価格から生じるかを見る入口になります。指数の運営主体の説明では、取引所の商品先物を通じて原材料の値動きを追う仕組みが示されています。

資源価格が上がることと、資源を使う企業の利益が増えることは別です。仮に製品の売上100、原材料費40、その他費用50の企業なら利益は10。原材料費だけ20%増えて48になり、他が変わらなければ利益は2です。資源高への投資と、資源を使う会社への投資では影響が違うことが分かります。全て仮想の金額です。

発言を読むときは、時点・対象・期間を揃える

インタビューの見出しを見るなら、発言日と記事の配信日、対象が現物商品か先物か株式か、想定する期間を確認します。数年前の見方を現在の推奨として読むと、その後の価格や政策の変化を落としてしまいます。翻訳や抜粋で省かれた前提も元の内容へ戻って確かめます。

長期の需要を論じた発言から、明日上がるという短期の判断は導けません。また、世界のある資産に魅力があるという評価と、日本の個人が使う商品の費用や為替リスクは別に点検します。投資先を理解する作業を、著名な人の名前で省略しないようにします。

学ぶ項目を、自分の確認手順へ変える

国や資源のテーマに興味を持ったら、需要量、供給能力、在庫、関連する企業の費用構造など、次に調べる数字を一つ決めます。その上で、商品に投資する器と、株式で事業利益を得る器の違いを比較します。

長期テーマが正しくても、購入価格が高かったり、為替で円換算額が減ったりする場合があります。本人と同じ資金量や保有期間を持てるとは限りません。経歴と考察の対象を知り、自分の調査対象を広げることと、現在の注文をまねることを区別して使う人物の知識です。

出典