ギャンブラーの誤謬でよくある失敗|初心者が避けたい落とし穴

連敗が次の勝ちを保証すると思う誤り

ギャンブラーの誤謬は、独立な試行でも、負けが続けば次は勝ちやすいと考える誤りです。前回までの損失を市場が埋め合わせてくれるわけではありません。実際の株式売買では勝敗の確率も一定とは限らず、連敗中に相場環境や自分の取引方法が変わっている場合もあります。

よくある失敗は、連敗の原因を調べず、投入額だけを大きくして回収しようとすることです。取引の期待できる利益が変わっていないのに、次へ使う資金だけ増やせば、失敗した場合の損失も増えます。

1,000円から倍額にする架空の計算

仕組みを単純化し、勝てば賭けた額と同額の利益、負ければその額を失う仮想の取引を考えます。費用は無視します。1,000円、2,000円、4,000円、8,000円と増やして4連敗すると、累計損失は1万5,000円です。次に1万6,000円を投じて勝てば、累計では1,000円の利益になります。

しかし5回目も負ければ、累計損失は3万1,000円です。さらに次は3万2,000円が必要になります。最初の1,000円を取り戻そうとしたのに、次の一回の必要額が当初の32倍へ膨らみます。残資金や取引上限がある人は、いつまでも倍額を続けられません。「次に勝てば戻る」という計算には、次を実行できない可能性が隠れています。

株数を倍にしても損益は対称とは限らない

現実の株式売買では、買った株数を倍にしても、利益と損失の幅が毎回同じになるとは限りません。値動きの大きさ、売買できる価格、手数料などが変わり、前の損を回収するための計算そのものがずれます。

たとえば前回10円幅で損をしたから、株数を倍にして5円上がれば戻ると思っても、次は20円下がるかもしれません。安く買えるかどうかと、自分の過去の損失額は別の条件です。売却するつもりの価格で取引が成立しないこともあるため、注文価格だけで最大損失を確定した扱いにしないようにします。

回収額から次の注文量を逆算しない

連敗したら、まず売買記録を見て、同じ根拠で入り続けていないか、値動きが変わったか、費用を含めて利益が残っているかを確認します。新しい取引の数量は、過去に取り戻したい金額ではなく、今の資金と今回引き受けられる損失額から決めます。

事前に決めた損失上限へ近づいたなら、追加の注文を控えて見直す時間を取ります。「連敗だから逆に勝負」という理由で上限を広げると、資金管理の条件がなくなります。独立な試行ですら埋め合わせは保証されず、独立ともいえない相場ならなおさら、過去の並びだけで次を正当化できません。

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