デッドクロスを知るメリット|投資判断で役立つ場面

印象を共通の設定で確かめる

デッドクロスは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下へ抜ける形です。利点は、何となく弱いと感じた値動きを、同じ期間と計算方法の数値で確認しやすくなる点です。必ず損失を避けたり、有利な売却日を決めたりできることではありません。

複数の銘柄を比較するなら、期間、単純平均か指数平滑平均か、足の確定時点をそろえます。一社だけ都合のよい設定へ変えると、見た目の印象を離れた比較になりません。

交差した事実と理由を分けられる

図の仮定値は、短期1,020円・長期1,010円から、短期1,000円・長期1,008円へ変わります。短期が上から下へ変わった事実は確認できますが、それが会社の利益悪化によるものか、相場全体や一時的な売買によるものかは、この図だけでは分かりません。

交差を見つけたら、会社の新しい開示、業種や市場全体の動き、保有理由の変化を別に調べます。価格の弱まりを事業の悪化の証明とせず、次に確認する資料を決めるきっかけに使うと、点検の作業が具体的になります。

保有比率の超過を調整する案も比較する

例えば、資産100万円のうち一社の時価が40万円で、事前の上限を30%と決めていた架空例を考えます。別の単純化した価格例として、1株1,000円で400株持ち、そのうち100株を売れば、費用と税を除いて株30万円と現金10万円に分かれます。資産総額は変わらず、一社の割合は30%です。

これは交差が出たら必ず100株売る方法ではありません。交差をきっかけに確認した結果、保有量が当初の上限を超えていた場合の調整例です。一部を売るとその後の上昇利益は小さくなりますが、残る数量のリスクも明確になります。

結果だけでなく点検した手順を残す

日誌には、交差の日時、使った設定、会社資料で確認したこと、実際に変えた数量を残します。交差後に上がっても、保有上限の調整を一律に失敗としないようにします。反対に売却後に下がっても、それだけで次も同じ予測が成功するとは判断できません。

移動平均は過去価格から計算するため、急落の一部は交差前に起きている場合があります。実際に売買できた価格と費用を含めて振り返り、平均線の値で売れた想定を使わないことです。弱さの確認、事業の評価、数量の調整を分けるために利用します。

出典