上抜けは底値の保証ではない
逆ヘッドアンドショルダーは、中央が最も深い三つの谷と、間の二つの戻り高値から成る形です。逆三尊とも呼ばれ、ネックラインを上へ超えたかを観察します。形が完成したように見えても、長い下落の途中の反発で、その後再び安値を更新する可能性があります。
弱点を考えるときは、完成を待つ買値の負担、上抜け後の再下落、過去の形の選び方を分けます。図の価格は説明用で、到達する確率や保証された売買価格を示していません。
1,010円で買った後に900円へ戻る例
図では左900円、中央800円、右890円の谷があり、二つの戻り高値1,000円を上へ超えて1,010円となります。その後は上昇が続かず、900円へ下がる経路を置いています。
仮に1,010円で100株買っていれば、900円時点の価格差損失は1万1,000円です。費用と配当を除きます。上抜けが確認できたことと、その後も上へ進むことは別です。完成を待てば底800円より高い価格になりますが、底で買えば必ず有利だったと考えるのも、先の値動きを知った後の比較です。
谷を選び直すと形を増やせてしまう
過去のチャートで、都合のよい三つの谷だけを選ぶと、逆三尊らしく見える場所を増やせます。もっと前の安値や高値を省いたり、外れた後に右肩の位置を変えたりすると、最初に何を予想したのかが分からなくなります。
最初に観察した期間、谷と戻り高値の価格、上抜けと認める時点を保存します。場中と終値、日足と週足を後から入れ替えず、右肩が形成されずに下がった例も残します。成功した完成図だけで有効性を測らないことです。
自動判定ツールの失敗表示にも固有の条件があります。今回確認したTradingViewの説明では、予想到達価格に達せず右肩を下回ったかなどを使います。ネックラインへ戻っただけの記録と同じではないため、自分の見直し条件とツールのラベルを区別して保存します。
ネックラインで必ず売れると計算しない
1,000円を見直しの目安にしても、夜間の悪材料などで次の価格が900円へ飛ぶ場合、1,000円付近の売却を前提にはできません。逆指値の条件が成立しても、実注文が成行なら思わぬ価格、指値なら未成立になる可能性があります。
購入前に、実際の買付価格、数量、さらに下がった場合の負担を計算します。会社の業績や家計の条件も別に調べ、線を守れば損失が固定できると思わないようにします。確認を待つことと損失を管理することを分け、費用や約定価格を含む実行できた取引で振り返ります。