ユニコーン企業とは?実例でわかる投資判断の使い方

高い評価額と、多くの現金を持つことは違う

未上場の会社がユニコーンになったと聞くと、その金額と同じ現金を得たように感じるかもしれません。しかし、会社の株式全体に付く評価額と、一回の資金調達で入る現金は違います。

ユニコーン企業という言葉は、高い評価額の未上場企業について使われます。この記事では、経済産業研究所の研究要約にある10億ドル以上の未上場企業という目安で説明します。利益や元本を保証する公的な認定ではありません。

新株発行の価格から、評価額を読む仮例

独自の架空企業で、既存の株式が900万株あり、新たに100万株を一株120ドルで発行したとします。会社が受け取る調達資金は1億2,000万ドル、発行後の株式数は1,000万株です。

すべての株式の権利が同じで、他の新株予約権や発行、費用はないと仮定し、この一株価格で全体を評価すれば12億ドルになります。新たな投資家の持分は100万株÷1,000万株=10%です。調達後の評価額を考えるための計算であり、会社に12億ドルが入ったわけではありません。

日本の取引所で売買する実在の株の例ではなく、未上場企業の架空の資本構成です。為替換算も行っていません。実際に優先的な権利や別の条件があれば、すべてを同じ価格で単純に比較できるとは限りません。

評価の根拠と、換金できる価格を分ける

資金調達で付いた価格は、その時の投資家と会社が合意した条件に関わるものです。少数の株式についての取引価格を見て、すべての株主が今すぐ同じ価格で売れると考えることはできません。

FINRAの未上場投資に関する説明も、評価の難しさや売却の制約を挙げています。ここでは一般的なリスクを参照しており、米国の売却規制が日本の取引へそのまま当てはまるとするものではありません。

評価額の報道を読む時は、評価した時点、調達前と後のどちらか、新株発行か既存株の売却か、どんな権利の株式かをそろえます。

成長の計画を、収益と資金の使い道へつなぐ

大きく資金を調達しても、設備、人材、広告などへの支払いが増えれば、次の調達が必要になる場合があります。評価額の高さだけでは、販売の採算や手元資金が持つ期間までは分かりません。

事業の顧客、費用、利益へ至る条件と、調達資金を何へ使うかを資料で読みます。上場予定があっても、その時期や価格が確約されたとは限りません。ユニコーンという呼び名は、会社を調べる入口として扱い、自分の投資の利益と同じ数字にしないことが要点です。

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