現金を持つ役割
投資資産をすべて株式や債券に置くと、価格が下がった時期に支出が必要になった場合、値下がりした資産を売らざるを得ないことがあります。現金は日常の支払いや緊急時の備えに使いやすく、市場価格の短期的な変動を受けにくい資産です。また、将来の投資機会に備える余力にもなります。
しかし、「キャッシュ・イズ・キング」は現金がいつでも最良の資産だという意味ではありません。物価が上がれば同じ金額で買える物やサービスが減る可能性があります。現金を過度に増やすと、長期の資産形成に必要な運用機会を逃すこともあります。預金の金利や保護制度も口座や金融機関の条件を確認する必要があります。
必要額は家計から考える
生活防衛資金や近い将来に使うお金を把握し、長期運用に回せる資金と分けます。必要な現金額は、収入の安定性、家族構成、負債、支出予定によって異なります。市場が下がったから現金をすべて投資する、あるいは不安だからすべて売却するのではなく、事前の資産配分と資金用途に沿って調整します。
現金は投資しない状態ではなく、流動性を確保する選択肢です。保有する理由と目標額を定期的に確かめます。