群集心理と価格
多くの投資家が同じ方向を向いていると、その期待が株価にすでに反映されていることがあります。好材料が出ても株価が上がらない、悪材料の発表後に下がらないといった動きは、発表前から期待や警戒が価格に織り込まれていた可能性を示します。ただし、価格の反応だけで投資家全体の心理や次の動きを正確に知ることはできません。
「市場は多数派を裏切る」という格言風の表現を、常に逆張りすればよいと読むと危険です。市場の見方に根拠があり、企業業績や政策環境がその見通しを支える場合もあります。多数派と違うポジションを取ること自体に価値があるわけではなく、予想が外れたときの損失も考える必要があります。
期待が偏っているか調べる
決算予想や会社計画、株価の反応、出来高、同業他社の動きを確認し、何がすでに価格に含まれていそうかを考えます。SNSの投稿数や身近な人の意見だけで市場全体を代表させないようにします。市場の予想と自分の見方が違う場合は、情報の不足や前提の違いを探し、反対の結果になったときにどうするかも決めておきます。
この格言は予測の法則ではなく、期待が一方向へ偏っていないかを点検する問いとして使うのが適切です。