ロト7は資産ではない
資産形成でいう「資産」は、将来に向けて価値や収益を生むものです。
たとえば、
- 預金
- 株式
- 投資信託
- 債券
- 不動産
これらには、それぞれリスクがあります。株式や投資信託は値下がりします。不動産も空室や修繕費があります。預金もインフレには弱い。
それでも、保有している間に価値が残ります。
ロト7は違います。
抽せんが終わり、外れたら購入額は戻りません。保有資産として残るものはありません。
ここが資産形成との決定的な違いです。
期待値より「気持ちよさ」が勝ちやすい
ロト7は、1口300円で大きな当せん金を狙えます。
この設計はとても強いです。
300円なら痛くない。少しだけならいい。キャリーオーバーがあるなら買っておこう。
そう思いやすい。
でも、資産形成では、この「痛くない支出」が意外と厄介です。
毎週1口なら、年間で約15,600円。
毎週5口なら、年間で約78,000円。
毎週10口なら、年間で約156,000円。
一回ごとは小さいのに、年単位ではそれなりの金額になります。
もちろん、趣味として予算内で買うなら問題ありません。問題は、これを「いつか当たる資産形成」と考えてしまうことです。
ロト7には複利が働かない
資産形成で強いのは、複利です。
利益を再投資し、時間をかけて元本と利益の両方を育てる考え方です。
ロト7には、基本的にこの仕組みがありません。
外れた購入額は戻らない。当たったとしても、それは一回の結果です。継続的に収益を生む仕組みではありません。
ここが投資との大きな違いです。
投資ももちろん損をします。元本保証ではありません。
それでも、分散し、長期で持ち、配当や分配金を再投資することで、資産形成の仕組みを作れます。
ロト7は、仕組みではなくイベントです。
この違いは大きいです。
「外れを取り返す」が一番危ない
ロト7で家計が崩れやすいのは、外れた後です。
1回外れた。次は多めに買う。
キャリーオーバーが出た。今回はチャンスだと思って買い増す。
何年も買っている。ここでやめたら、今までの購入額が無駄になる気がする。
この感覚は危険です。
過去に外れたことは、次回の当せん確率を上げません。買い続けた年数も、次回の抽せんには関係ありません。
それでも、人間は「そろそろ当たる」と感じてしまいます。
資産形成では、この感覚をできるだけ避けたい。損失を取り返そうとしてリスクを増やす行動は、投資でも宝くじでも危険です。
老後資金や教育資金とは相性が悪い
ロト7を老後資金や教育資金の代わりにするのは、かなり危険です。
理由はシンプルです。
必要な時期と金額が決まっているお金に、抽せん結果を頼るべきではないからです。
老後資金、教育資金、住宅資金、生活防衛資金。こうしたお金は、確率で用意するものではありません。
積立、貯蓄、保険、投資信託、現金管理など、目的に合った方法で準備する方が現実的です。
ロト7は、当たれば大きい。
でも、当たらない前提で生活が成り立つようにしておくべきです。
買うなら娯楽費として分ける
ロト7を買うなら、家計の中で「娯楽費」に入れるのが一番分かりやすいです。
投資枠ではありません。
貯金枠でもありません。
夢を見るための娯楽費です。
たとえば、次のように分けます。
| お金の種類 | 使い道 |
|---|---|
| 生活費 | 家賃、食費、光熱費 |
| 生活防衛資金 | 緊急時の現金 |
| 投資資金 | 長期の資産形成 |
| 娯楽費 | 外食、趣味、ロト7など |
この分け方をすると、ロト7を買っても資産形成の邪魔になりにくくなります。
逆に、投資資金や生活防衛資金からロト7を買い始めると、かなり黄色信号です。
まとめ
ロト7を資産形成として使うのが危険な理由は、次の通りです。
- 外れた購入額は資産として残らない
- 複利が働かない
- 1回300円でも継続すると大きな支出になる
- 外れを取り返そうと買い増ししやすい
- 老後資金や教育資金の準備には向かない
ロト7は、夢を買う商品です。
それ自体は悪いものではありません。
ただ、夢と資産形成は分ける。
この線引きができるだけで、家計はかなり守りやすくなります。