まず結論

東海東京証券は、手数料だけで選ぶ証券会社ではありません。

地域密着の対面相談、相続・事業承継、富裕層向けサービス、地元企業との接点まで含めて使うなら、独自性があります。

ただし、国内株を自分で頻繁に売買するだけなら、最初に見るべきは次の3つです。

確認すること理由
あんしん総合サービスか、かんたんダイレクトか対面中心か、ネット・コール中心かで手数料が変わる
通常の現物取引か、ダイレクト信用取引適用か低い現物手数料はダイレクト信用取引側の体系
口座管理料の免除条件を満たせるか年間3,300円の口座管理料がかかる場合がある

特に大事なのは2つ目です。

東海東京証券のかんたんダイレクトには、通常の現物株式等委託手数料があります。2026年5月26日時点の公式ページでは、オンライントレードは基本委託手数料から70%割引、最低手数料1,650円と案内されています。

一方、ダイレクト信用取引のページでは、ダイレクト信用取引適用時の現物取引手数料として、5万円以下55円、50万円超100万円以下535円などの別体系が示されています。

ここを混ぜると、手数料の見方を間違えます。

サービスの入口は2つある

東海東京証券には、大きく「あんしん総合サービス」と「かんたんダイレクトサービス」があります。

サービス主な取引方法向いている人
あんしん総合サービス店舗、担当者、オンライントレード、コールセンター対面相談や資産全体の提案を受けたい人
かんたんダイレクトサービスオンライントレード、コールセンター自分で判断してネット・電話で取引したい人
ダイレクト信用取引かんたんダイレクト内の信用取引サービス信用取引を使い、現物も低い手数料で売買したい人

あんしん総合サービスは、総合証券らしい対面相談が中心です。

かんたんダイレクトは、スピーディーに取引したい人向けのコースです。ただし、一般的なネット証券のように「現物株が無条件で無料」という設計ではありません。

ダイレクト信用取引を使う場合だけ、現物取引にもかなり低い手数料が適用される。この理解が実務上のポイントです。

通常の現物株式手数料

まず、通常のかんたんダイレクトサービスの現物株式等委託手数料を見ます。

公式ページでは、2026年5月26日時点で、オンライントレードは基本委託手数料から70%割引、コールセンター取引は30%割引と案内されています。

約定代金基本委託手数料(税込)オンライントレード(税込)コールセンター取引(税込)
10万円2,750円1,650円2,475円
25万円3,162円1,650円2,475円
50万円6,325円1,897円4,427円
100万円12,650円3,795円8,855円
200万円22,000円6,600円15,400円
500万円48,125円14,437円33,687円

この表だけを見ると、対面型の総合証券としてはオンライン発注でかなり下がっています。

ただ、SBI証券や楽天証券の国内株式手数料0円に慣れている人にとっては、安いとは言い切れません。特に10万円や25万円の少額取引で最低手数料1,650円がかかると、コスト率はかなり重くなります。

2026年6月1日から手数料改定

東海東京証券は、2026年6月1日約定分から、国内株式等の基本委託手数料を改定すると公表しています。

改定後は、100万円以下の基本委託手数料が、約定代金の1.581250%、最低手数料3,520円になります。

約定代金改定後の基本委託手数料の見方
100万円以下約定代金の1.581250%、最低手数料3,520円
100万円超200万円以下約定代金の1.168750% + 4,400円
200万円超300万円以下約定代金の1.134375% + 5,225円

同じ告知では、改定後のオンライントレードの最低手数料は2,112円、コールセンター取引の最低手数料は3,168円と案内されています。

つまり、通常の現物取引だけで見ると、2026年6月以降の少額取引コストはむしろ重くなります。

ここは読者が誤解しやすいところです。

「東海東京証券は現物55円から」とだけ覚えると危ない。通常の現物手数料ではなく、次のダイレクト信用取引適用時の話です。

ダイレクト信用取引を使う場合の現物手数料

東海東京証券の手数料で目を引くのは、ダイレクト信用取引適用時の手数料です。

公式ページでは、ダイレクト信用取引適用の株式委託手数料として、信用取引だけでなく現物取引の手数料も別に示されています。

約定金額現物取引手数料(税込)
5万円以下55円
5万円超10万円以下99円
10万円超20万円以下115円
20万円超50万円以下275円
50万円超100万円以下535円
100万円超150万円以下640円
150万円超3,000万円以下1,013円
3,000万円超1,070円

この手数料はたしかに低いです。

ただし、入口は「ダイレクト信用取引」です。信用取引口座の開設、最低保証金、電子交付サービスなどの条件があります。単にかんたんダイレクトで現物株を買うだけの人が、自動的にこの手数料になるわけではありません。

東海東京証券を低コスト口座として見るなら、ここを使えるかどうかが分かれ目です。

ダイレクト信用取引の手数料と金利

ダイレクト信用取引の信用取引手数料は、公式ページで次のように示されています。

約定金額信用取引手数料(税込)
10万円以下99円
10万円超20万円以下148円
20万円超50万円以下198円
50万円超363円

売買手数料だけ見ると、かなり軽いです。

加えて、公式ページでは買方金利について、制度信用取引1.70%、一般信用取引2.40%と案内されています。貸株料は年率1.15%です。

ただし、信用取引は手数料だけで判断しないでください。

費用・条件内容
最低保証金30万円
委託保証金率33%
最低委託保証金率20%
買方金利制度信用1.70%、一般信用2.40%
貸株料年率1.15%
信用管理費建玉保有で発生する場合あり
逆日歩制度信用売りなどで発生することがある

現物手数料を下げるために信用取引口座を開く、という考え方はあります。

ただ、信用取引の仕組みを理解せずに建玉を持つのは危険です。現物だけ使うつもりでも、信用口座を開くなら追証、保証金、金利、期日、代用有価証券の扱いは最低限確認しておきたいところです。

口座管理料にも注意

東海東京証券は、口座管理料にも注意が必要です。

公式の説明では、有価証券の預託・記帳・振替に関する口座を開設した場合、法人を除き、1年間に3,300円(税込)の口座管理料がかかるとされています。

一方で、口座管理料には免除条件があります。公式FAQでは、お預かり資産200万円以上などに該当する場合は無料と案内されています。

ここは、少額投資家にとって実際に効きます。

たとえば、数万円だけ入れて日本株を少し買い、あとは放置する口座として使うなら、年間3,300円の口座管理料はかなり重いです。

ネット取引の手数料だけを見て口座を作る前に、次を確認してください。

確認項目見る理由
口座管理料の免除条件200万円以上などの条件を満たせるか
初年度無料の扱いいつから徴収対象になるか
取引店・サービス区分カスタマーサポートセンター扱いなどで免除条件が変わる場合がある
長期放置する予定があるか少額放置だと口座管理料が目立つ

「ネット手数料が安いから口座だけ作っておく」という使い方には、少しクセがあります。

東海東京証券の強み

東海東京証券の強みは、単純なネット手数料ではありません。

中部エリアを中心とした店舗網、地場企業との接点、対面での資産運用相談、富裕層向けサービスを含めた総合力です。

名古屋・東海圏に住んでいる人にとっては、地元企業、地元金融機関、経営者層との距離感が近い証券会社として見られやすいです。

さらに、ダイレクト信用取引を使いこなせる人にとっては、現物手数料もかなり低くなります。

強み内容
地域密着中部エリアを中心に店舗を展開
対面相談あんしん総合サービスで担当者相談が可能
富裕層向けサービス資産承継、法人オーナー、プライベートバンキング的な相談と相性
ダイレクト信用取引信用・現物とも低い手数料体系を用意
名証銘柄も扱いやすい取扱市場に名証プレミア・メイン・ネクストが含まれる

一方で、万人向けの低コストネット証券とは言いにくいです。

手数料表を丁寧に読む人、信用取引の条件を理解できる人、東海東京証券の対面サービスや地域性に価値を感じる人に向いています。

向いている人・向いていない人

東海東京証券が向いているのは、次のような人です。

向いている人理由
東海・中京圏で対面相談を使いたい人地域密着の店舗網と相談サービスがある
まとまった資産を相談したい人相続、事業承継、資産全体の提案と相性がよい
ダイレクト信用取引を理解して使える人低い手数料体系を活用しやすい
名証・中部企業に関心がある人地域性のある銘柄や情報に関心がある人には候補になる

逆に、次の人には合いにくいです。

向いていない人理由
数万円だけ投資したい初心者口座管理料や最低手数料が重くなりやすい
国内株を無料で売買したい人通常の現物取引は無料ではない
信用取引を使う予定がない人低い現物手数料の恩恵を受けにくい
口座を作って放置したい人口座管理料の確認が必要

初心者が間違えやすいポイント

現物55円を通常手数料だと思う

東海東京証券でよく誤解しやすいのがここです。

5万円以下55円、100万円以下535円という手数料は、ダイレクト信用取引適用時の現物取引手数料です。

通常のかんたんダイレクト現物手数料とは別です。

口座管理料を見落とす

主要ネット証券に慣れていると、口座管理料を意識しない人も多いです。

東海東京証券では、年間3,300円の口座管理料と免除条件を確認する必要があります。

対面相談の価値と売買コストを混ぜる

対面相談には価値があります。

ただし、その価値と、国内株を何度も売買するコストは別に考えた方がいいです。

担当者に相談したいならあんしん総合サービス。売買コストを抑えたいなら、かんたんダイレクトやダイレクト信用取引の条件を確認する。この分け方が大切です。

図解:東海東京証券の手数料で見る順番

サービス区分 あんしん / かんたん 通常現物か 信用適用かで別体系 口座管理料 年3,300円と免除条件 55円手数料は「ダイレクト信用取引適用時」 通常の現物手数料と混同しない

まとめ

東海東京証券は、東海・中京圏の地域性と対面コンサルティングに特色がある総合証券です。

ただし、国内株式手数料は見方に注意が必要です。

通常のかんたんダイレクト現物取引は、オンライントレードなら対面より安くなりますが、主要ネット証券の無料体系とは別物です。さらに2026年6月1日約定分から基本委託手数料が改定され、少額取引の最低手数料も重くなります。

一方、ダイレクト信用取引を利用する場合は、現物取引も5万円以下55円、50万円超100万円以下535円など、かなり低い手数料になります。

つまり、東海東京証券は「対面相談を使う総合証券」として見るか、「ダイレクト信用取引を理解して低コストに使う口座」として見るかで評価が大きく変わります。

少額を置くだけの口座としては、口座管理料も含めて慎重に見た方がいいです。

出典

本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。