結論
真の勝率とは、
長期的に見た本来の勝つ確率
のことです。
実際に観測される勝率は、運によって上下します。
そのため、
- 10回中8回勝った
- 勝率80%だった
からといって、本当に勝率80%とは限りません。
観測勝率と真の勝率の違い
例えばコイン投げを考えてみましょう。
コインの真の勝率(表が出る確率)は50%です。
しかし10回投げた結果、
- 表:8回
- 裏:2回
になることがあります。
この場合の観測勝率は80%です。
しかし真の勝率は50%のままです。
投資でも同じことが起こる
例えばある投資家が、
- 10回取引して8回勝った
とします。
勝率は80%です。
しかし、
- 市場環境が良かっただけ
- 偶然が重なっただけ
かもしれません。
本当の実力を知るには、もっと多くのデータが必要です。
サンプル数が重要
試行回数が増えるほど、観測勝率は真の勝率に近づきます。
これを「大数の法則」と呼びます。
例えば真の勝率60%の戦略なら、
| 回数 | 観測勝率のブレ |
|---|---|
| 10回 | 非常に大きい |
| 100回 | やや小さい |
| 1,000回 | かなり小さい |
| 10,000回 | 真の勝率に近い |
という傾向があります。
イメージ図
真の勝率60%の戦略を想定すると、
真の勝率 = 60%
この60%が理論上のラインです。
実際の勝率はこの周辺を上下しながら、試行回数が増えるほど近づいていきます。
真の勝率の求め方
現実では真の勝率は直接見えません。
そこで過去データから推定します。
計算の基本は、
推定勝率 = 勝ち数 ÷ 総試行回数
ただしこれは推定値であり、真の勝率そのものではありません。
投資家が陥る錯覚
連勝すると実力と思う
5連勝や10連勝すると、
「自分は才能がある」
と考えがちです。
しかし短期間では運の影響が大きくなります。
連敗すると戦略を捨てる
逆に優れた戦略でも、短期間では連敗します。
そのため真の勝率を知らないと、良い戦略を途中で捨ててしまいます。
真の勝率と期待値
投資で重要なのは、勝率だけではありません。
例えば、
| 戦略 | 勝率 | 平均利益と平均損失 |
|---|---|---|
| A | 80% | 利益1:損失5 |
| B | 40% | 利益4:損失1 |
の場合、
Bの方が期待値は高くなる可能性があります。
そのため、
勝率 × 平均利益
-
負ける確率 × 平均損失
=
期待値の目安
で考える必要があります。
投資初心者向けフレームワーク
結果
↓
観測勝率
↓
十分なデータ
↓
真の勝率推定
↓
期待値評価
短期の勝敗ではなく、長期データで判断することが重要です。
まとめ
真の勝率とは、その戦略や実力が本来持つ勝つ確率のことです。
重要なポイントは3つです。
- 短期の勝率は運によって大きく変動する
- 試行回数が増えるほど真の勝率に近づく
- 投資では勝率だけでなく期待値まで見ることが重要
投資初心者は、数回の成功や失敗で判断せず、長期間のデータから実力を評価する習慣を身につけることが大切です。