後から描いた五波と三波は、予測実績ではない

基本形は推進五波と調整三波

よく示される上昇の基本形は、上向きの推進局面を一〜五波、その後の調整をA・B・Cで表すものです。推進の途中にも下向きの動きが含まれ、調整の途中にも上向きの動きが含まれます。一本ずつの上昇・下落を、すべて独立した大きな波として数えるわけではありません。

大きな波の中に小さな波を見いだす考え方もあり、日足と時間足では番号の付け方が違って見えます。分析の起点、時間軸、どの程度の値幅を転換と扱うかを先に決めなければ、後から都合のよい山と谷を選びやすくなります。

架空の八つの動きを、後から数えた図

価格の節目を100→120→110→150→135→160→140→150→125と置きます。最初の100を起点に、160までの五つの動きを一〜五波、その後をA・B・Cと呼ぶと、基本形の一例になります。実際の過去チャートから選んだ値でも、将来の値動きを予測した図でもありません。

この例で100から160まで上昇したことを見てから番号を振るのと、120の時点で次の調整や高値を判断するのは違います。途中の小さな動きをどの波へ含めるかでも説明は変わります。最後の125に到達した後、必ず新しい上昇が始まることを示すものではありません。

番号を付け直す前に、最初の想定を残す

通常の推進波の数え方には、二波が一波の起点を下回らない等の条件があります。例外的な形もあるため、どの型を考えているかが前提です。想定した条件が崩れた後に番号だけ変更すると、最初の見立てがどこで誤ったかを追えなくなります。

波の番号とともに、起点、予想を立てた時点、想定を取り下げる価格条件を残すと、事後説明との区別が付きます。理論の形に見えるという判断だけで勝率や適切な売買量は決まらず、売買価格、費用、反対に動いた場合の損失は別に評価する対象です。

出典