売りかいは三日待て:ニュースと注文の間に考える時間を置く

三日待つのは、相場の熱が冷めるから

急騰を見て「乗り遅れたくない」と買い、急落を見て「もっと下がる」と売る。こうした注文は、値動きそのものが判断理由になりやすいものです。少し間を置くと、最初に感じた焦りと、実際に投資前提が変わったかを分けて考えられます。

格言の「三日」は、厳密に三営業日待つルールではありません。大切なのは、急いでいない売買をいったん保留し、理由を言葉にしてみることです。

待っている間に考えること

たとえば保有株が急落した場合、「株価が下がった」だけでは売る根拠になりません。買った時に期待した事業の成長が崩れたのか、決算や会社計画に変化があったのか、それとも市場全体の下げに連れただけなのか。理由を分けると、値動きに引っ張られにくくなります。

反対に、買いたい銘柄が急騰したときは、上昇の材料と現在の価格を見直します。材料が広く知られ、株価に期待が織り込まれているなら、ニュースが良くても値動きが続かないことがあります。「買いたい理由」を一行で書き、翌日も説明できるか試すのも一つの方法です。

待つことが裏目に出る場面

この格言は、どんな注文も先送りすればよいという意味ではありません。あらかじめ決めた損失管理の条件に達したのに、戻りを期待して判断を遅らせるのは別の問題です。信用取引では金利や保証金の状況も動くため、ただ時間を置けば安全になるわけではありません。

また、決算や重要な開示を控えている時は、待つ間に新しい情報が出ることもあります。予定していた投資額を一度に入れるか、分けるかなど、自分の資金管理ルールも合わせて考えます。

格言を売買ルールにする

「売りかいは三日待て」は、注文ボタンを押す前に、値動きと判断理由を切り分けるための言葉です。急ぐ必要のない場面で、保留する選択肢を思い出す。そのうえで、保有理由や撤退条件が変わったなら、待つこと自体にこだわらず判断を更新します。

相場が動くたびに反応するより、何を見て決めたのかを記録する方が、後から自分の判断を振り返りやすくなります。

関連記事