1357 日経ダブルインバースETF 日々はマイナス2倍 / 長期はズレる 100 日経平均が往復 1357は削られる 原因は日次リセット

まず結論

1357「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」は、日経平均株価の日々の騰落率に対して、おおむねマイナス2倍の値動きを目指すETFです。日経平均が1日で1%下がれば、1357はおおむね2%上がることを目指します。逆に日経平均が1%上がれば、おおむね2%下がる設計です。

ここで大事なのは「日々」という言葉です。1週間、1カ月、1年で日経平均が10%下がったからといって、1357が20%上がるとは限りません。むしろ上下に振れる相場では、日々の複利計算によって価格が削られやすくなります。これが波動損耗です。

波動損耗の仕組み

波動損耗は、相場が上がったり下がったりするたびに、次の日の計算の土台が変わることで起こります。

たとえば、日経平均と1357をどちらも100から始めたとします。

動き日経平均1357の目安
開始100100
日経平均が10%下落90120
日経平均が11.11%上昇して元に戻る約100約93.34

日経平均はほぼ100へ戻っています。それでも1357は約93.34です。1日目に増えた120を基準に、2日目は日経平均の上昇率のマイナス2倍、つまり約22.22%下がるためです。

この例は手数料や運用コストを無視した単純計算ですが、日次リセット型の商品でズレが出る感覚はつかめます。

長期保有でつまずきやすい理由

1357は「日経平均が下がると上がるETF」ではあります。ただし、「暴落を待ちながら長く持つETF」と考えると危ない。

金融庁は、レバレッジ型・インバース型ETF等について、主に短期売買で利益を得ることを目的とした商品だと注意喚起しています。JPXもレバレッジ型・インバース型商品を通常のETFとは分けて掲載しています。

長期保有で難しいのは、下落方向を当てるだけでは足りない点です。

確認することなぜ必要か
いつ下がるか下がる前に上昇すると1357は大きく下がる
途中でどれだけ上下するか値動きが荒いほど波動損耗が出やすい
何日持つか保有期間が長いほどズレが蓄積しやすい
どこで売るか反発局面では1357も急落しやすい

「日経平均は高すぎるから、いつか下がるはず」という理由だけで持ち続けると、下落が来る前に価格が大きく削られることがあります。

受益権併合も見た目を難しくする

1357は、2024年12月18日を効力発生日として、100口を1口にまとめる受益権併合を実施しています。野村アセットマネジメントは、設定来の基準価額低下により、1円の価格変化が与える影響が大きくなることなどを理由に挙げています。

受益権併合は、口数を減らして1口あたりの価格を調整する手続きです。理論上、併合そのもので保有資産額が増えるわけではありません。過去チャートを見るときは、併合を考慮した修正後データかどうかを確認します。

使うなら短期の道具として考える

1357が使われやすいのは、日経平均の短期的な下落を見込む場面や、保有株の一時的なヘッジです。先物や信用売りを使わず、通常の株式と同じように買える点は分かりやすいところです。

ただし、ヘッジにもズレがあります。自分の保有株が小型株や銀行株、半導体株に偏っている場合、日経平均と同じ動きをするとは限りません。1357を買っていても、ポートフォリオの下落を十分に補えないことがあります。

まとめ

1357のポイントは、次の3つです。

  1. 目指すのは日経平均の日々の騰落率に対するマイナス2倍
  2. 2営業日以上では、日経平均の累積騰落率のマイナス2倍とはズレる
  3. 上下動が大きい相場では、波動損耗で価格が削られやすい

1357は、下落相場を短期で取りにいく道具としては分かりやすい一方、長期資産形成の中心に置く商品ではありません。使うなら、保有期間、利益確定、損切り、ヘッジ対象とのズレを先に決めてから触るほうが現実的です。

出典

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