決算統計より早く企業の変化を映す
PMI(購買担当者景気指数)は、企業の購買担当者や経営者への月次調査を基に、受注、生産、雇用、仕入れ価格などの変化をまとめた経済指標です。ハードデータが公表される前に企業活動の方向を捉える材料として、市場参加者が注目します。製造業、サービス業、総合など複数の指数があります。
多くのPMIは拡散指数の形を取り、50を上回れば前月から改善した回答が優勢、50を下回れば悪化した回答が優勢という読み方をします。50を超えたから生産量が50%増えた、という意味ではありません。水準と前月からの変化、内訳を分けて読む必要があります。
「PMI」の公表元を確かめる
PMIには公表元や対象国、調査対象の違う系列があります。米国ISMの製造業指数、S&P Globalの各国PMI、日本の製造業・サービス業指数などを、ひとまとめにしないようにします。ニュースで「PMIが予想を上回る」と見たら、どの系列の何月分か、速報値か確報値かを確認します。
製造業PMIが改善しても、サービス業が弱ければ景気全体の印象は異なります。また、仕入れ価格指数が上がる一方で新規受注が下がるなら、企業にはコスト高と需要の弱さが同時に起きているかもしれません。ヘッドラインの数字だけでなく、受注・雇用・価格の内訳が相場の反応を説明することがあります。
企業調査だから実際の生産量とは違う
PMIはアンケートの回答を集計した指標で、国民経済計算や鉱工業生産の実績値そのものではありません。調査対象の偏りや、国内産業構造の違いもあります。単月の上下で景気後退を断定せず、数か月の傾向と他の経済指標を合わせて読みます。